マルセル・デュシャンと知術の誕生
再生時間:2時間37分
収録:2022年5月19日
Overview
『現代アートとは何か』の著者、小崎哲哉氏は、現代アートの一つの区切りを「マルセル・デュシャン以降のもの」としています。デュシャン以前は、ルイ14世の時代に盛んになったアカデミー美術が主流で、この時代は芸術をサポートするさまざまな制度がつくられました。それまでの絵画は、風景画・肖像画・宗教画・歴史画など、網膜の外側に存在するものを描いていましたが、デュシャン以降はフロイトの精神分析の影響を受け、人間の内面に題材を求めるようになったのです。
「クールベ以来、絵画は網膜に向けられたものだと信じられてきました。誰もがそこで間違っていたのです。絵画は単に網膜的あるいは視覚的であってはならない。」という言葉を残したデュシャンですが、彼の功績とは何だったのでしょうか。この動画を見ながら考えを巡らせてみましょう。
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Speaker
- 小崎哲哉(おざき・てつや) アートジャーナリスト、プロデューサー
カルチャーウェブマガジン『REALKYOTO』発行人兼編集長。京都芸術大学大学院芸術研究科教授。同大大学院舞台芸術センター主任研究員。
1955年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、出版界に入る。89年、新潮社で文化情報誌『03 TOKYO Calling』の創刊に副編集長として携わる。2003年に和英バイリンガルの現代アート雑誌『ART iT』を創刊し、編集長を務めた。編著書に『百年の愚行』『続・百年の愚行』、著書に『現代アートとは何か』『現代アートを殺さないために』などがある。2019年にフランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受章。
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- Chapter
1.現代アートの定義
・マルセル・デュシャン以降のデュシャンに影響されたアート
2.現代アートはいつ始まったか
・すべては便器から始まった
3.マルセル・デュシャン
・性格、功績、代表作
4.マルセル・デュシャン以前
・アカデミー美術
・絵画のヒエラルキー
・反アカデミー絵画
5.マルセル・デュシャンの功績
・レディメイドの創出と定義
・インスタレーションの創出
・「アンフラマンス」概念の創出
・観客の創造的行為への参加
6.現代アートとは何か
・「美」ではなく「知」、「見る」ではなく「読む」
・観客が作品の価値を決める
・現代アートの価値は「人それぞれ」- 再生時間:再生時間:2時間37分
- 収録日:2022年5月19日
- 料金
- 500円(税込み)
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