エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン《Portrait of Muhammad Dervish Khan(ムハンマド・ダヴィシュ・カーンの肖像)》(1788)。近世の女性作家の中で現時点での落札額最高記録は、フランス人画家ヴィジェ=ルブラン(1755-1842)による700万ドル強(約10億4000万円強)。Photo: Courtesy Sotheby’s
アルテミジア・ジェンティレスキ《Venus and Cupid》(16世紀頃)。近年、ロンドンのナショナル・ギャラリーなど世界の名だたる美術館による収蔵が続くイタリア人画家ジェンティレスキ(1593-1653)。Photo: Copyright © Christie’s Images Ltd. 2021
ラッヘル・ライス《Roses, Convolvulus, Poppies, and Other Flowers in an Urn on a Stone Ledge》(1680年代後半)。オランダ人静物画家のライス(1664-1750)は、女性オールドマスターの中でも特に高い人気を誇る。Photo: Collection of the National Museum of Women in the Arts, Washington, DC. Photo: Lee Stalsworth, Fine Art through Photography, LLC
マリア・シビラ・メーリアン《Plate 29 from Dissertation in Insect Generations and Metamorphosis in Surinam, 2nd edition》(1719)。ドイツ生まれのマリア・シビラ・メーリアン(1647-1717)は自然科学者としても活躍した。特に昆虫学における功績は高く評価されている。Photo: Collection of the National Museum of Women in the Arts, Washington DC. Photo: Lee Stalsworth, Fine Art through Photography, LLC
クララ・ペーテルス《Still Life of Fish and Cat》(1620年以降)。マドリードのプラド美術館で大々的に紹介されたフランドル人画家ペーテルス(1587-1636頃)。同館で女性画家に特化した展覧会が開かれたのはこれが初めてだった。Photo: Collection of the National Museum of Women in the Arts, Washington D.C.
プラウティッラ・ネッリ《最後の晩餐》(1568年頃)。ルネサンス期の画家ネッリ(1524-1588)は歴史を題材とする絵画を描いた最初期の女性作家の1人で、現在約20点の絵画が残されている。Photo: Collection of the Basilica of Santa Maria Novella, Florence. Digital image: Wikimedia Commons
ラヴィニア・フォンターナ《犬を連れた婦人の肖像》(1590年代)。イタリア・ボローニャ生まれのフォンターナ(1552-1614)は修道院や宮廷以外で画家を職業としたヨーロッパ初の女性だった。Photo: Collection of the Auckland Art Gallery Toi o Tāmaki. Digital image: Wikimedia Commons
ジョヴァンナ・ガルゾーニ《柑橘類のボウルのある静物》(1640年代後半)。ガルゾーニ(1600-1670)は細密画家として知られるが多彩な才能に恵まれていた。2020年、フィレンツェのピッティ宮殿で開催された展覧会ではテキスタイルやカリグラフィーを含む幅広い作品が展示された。Photo: J. Paul Getty Museum
ミカエリナ・ワウティエ《バカナル》(1656年頃)。ブリュッセルを拠点に歴史画に取り組んだワウティエ(1604-1689)画家として名声を誇っていたが、死後は忘れられ、多くの作品が男性画家のものだと見られてきた。この数十年で研究が進み、2025年ウィーン美術史美術館で大規模な個展が開催された。Photo: Collection of the Kunsthistorisches Museum, Vienna. Digital image: Wikimedia Commons
ユディト・レイステル《フルートを吹く少年》(1630年代初期)。オランダ黄金時代の画家レイステル(1609-1660)「虫の目線」と呼ばれる下から見上げたような構図や、ドラマチックな照明などの特徴があり、特に後者はオランダ美術への重要な貢献だとされている。Photo: Collection of the Nationalmuseum, Stockholm. Digital image: Wikimedia Commons
ルイーズ・モワヨン《桃とブドウのかごのある静物》(1636)。芸術家の家庭に生まれ育ったモワヨン(1610-1696)の丹念に描いた農作物は、珍しさや富の大げさな表現とは異なり、大地の恵みに畏敬の念を抱く彼女の謙虚さを表している。Photo: National Gallery of Art, Washington D.C.
ロザルバ・カッリエーラ《オウムを持つ若い女性》(1730年頃)。カッリエーラ(1673-1757)はパステルの女王と呼ばれ、ベネチアを訪れる上流階級の人々に人気だった。当時としては珍しく取引を男性に任せずに自身で工房を運営し、女性の弟子たちがカッリエーラを助けていた。Photo: Art Institute of Chicago
アデライド・ラビーユ=ギアール《シャルル・ミトワール夫人と子どもたちの肖像》(1783)。フランス革命へと向かう時期に活躍したラビーユ=ギアール(1749-1803)が主に制作したのはパステルや油彩の肖像画で、王家の親族を描いたものも多い。Photo: The J. Paul Getty Museum, Los Angeles
ヘシーナ・テル・ボルフ《自画像》(1661)。オランダ黄金時代の画家ヘシーナ・テル・ボルフ(1631-1690)は長い間アマチュア画家だと見なされてきた。しかし大型書籍3冊の制作プロジェクト(1886年からアムステルダム国立美術館が所蔵)など、さまざまな作品を手がけている。Photo: Rijksmuseum, Amsterdam

