ヨーロッパ貴族所有、ブルガリの24カラット・ピンクダイヤモンドリングが初競売へ。最高28億円予想

不純元素をほとんど含まない非常に希少な24カラット・ビンクダイヤモンドの指輪が、クリスティーズのオークションに出品される。1950年代にブルガリで製作され、由緒ある貴族が所有していたもので、オークションに登場するのは初めて。

非常に希少なピンクダイヤモンドを用いたブルガリ製の指輪。Photo: Courtesy Christie's

11月10日、ジュネーブで行われるクリスティーズの「マグニフィセント・ジュエルズ(絢爛たる宝石)」オークションに、ブルガリが1950年代に製作した伝説の「ファンシー・インテンス・ピンク(彩度が非常に高いピンク)」ダイヤモンドの指輪が出品される。同オークションはオータム・ラグジュアリー・ウィークの一環として開催されるもので、指輪の予想落札価格は1200万から1800万ドル(約19億〜28億円)。

プレスリリースによると、24カラットのピンクダイヤモンドは現在の所有者の曽祖父がインドで入手したもので、1950年代にローマを本拠地とするブルガリに指輪の製作が依頼された。70年以上にわたりこの指輪を所有していたのは、「由緒あるヨーロッパの貴族の家系」とされ、オークションへの出品は初となる。

世界的な高級宝飾品ブランドのブルガリは、19世紀の創業以来ローマを本拠地としている。ローマは、第2次世界大戦の敗戦後に新生イタリア共和国の中心として復興し、指輪が製作された1950年代には賑わいを取り戻していた。その華やかさについて、プレスリリースでは次のように述べられている。

「ハリウッドの大作映画の数々がチネチッタ・スタジオで撮影され、世界的なスターたちが集まったローマは、『テヴェレ川のほとりのハリウッド』と呼ばれるようになった。コンドッティ通りにあるブルガリのブティックは社交や文化交流の場となり、エリザベス・テイラーとリチャード・バートン夫妻、オードリー・ヘプバーンとメル・ファーラー夫妻といった大物カップルや、各国の著名なセレブを数多く顧客として抱えていた」

今回出品されるダイヤモンドは、窒素やホウ素などの不純元素をほとんど含まない「IIaタイプ」に分類されている。これは全世界の天然ダイヤモンドのうち2%未満しか存在しない非常に希少なもので、その色合いは「coveted fancy pink(垂涎の的のファンシーピンク)」と形容される。

米フォーブス誌の報道によると、独特のピンク色は「地球内部での形成過程で非常に強い圧力が加わることによってダイヤモンドの結晶格子に希有な歪みが生じ、この構造的変形がダイヤモンドを透過する光の進み方を変える」ことによって生み出されるという。(翻訳:石井佳子)

from ARTnews

あわせて読みたい