ビデオ・アートの先駆者、飯村隆彦のドキュメンタリーが2027年完成へ。制作支援イベントを東京で開催
ビデオ・アートと実験映画の先駆者、飯村隆彦の軌跡をたどる日独共同製作のドキュメンタリー『SPEAKING IN IIMURA』。2027年の完成に向け、制作費を募るクラウドファンディングの応援イベントが東京・大森と神田で開催される。

ビデオ・アートと実験映画の先駆者、飯村隆彦(1937–2022)の軌跡をたどる日独共同製作の長編ドキュメンタリー『SPEAKINGINIIMURA』の2027年の完成に向け、制作費を募るクラウドファンディングの応援イベントが、10月29日に東京・大森、11月14日に神田で開催される。
飯村は1960年代から、オノ・ヨーコ、大林宣彦、赤瀬川原平、土方巽らとともに、日本のアヴァンギャルド運動の一翼を担った。1960年代後半以降はニューヨークやヨーロッパにも活動の場を広げ、ナム・ジュン・パイクやジョナス・メカスらと交流した。本作では、東京やニューヨークで構造映画や実験映画に取り組み、ビデオ・アート、ビデオ・インスタレーション、パフォーマンスへと表現領域を広げた飯村の歩みを、本人の言葉や親交のあった人々の証言からひもとく。
制作のきっかけとなったのは、2021年秋の旅行中に飯村が即興で行った、生涯最後とみられるビデオ・パフォーマンスだった。同行した画家の久松知子が偶然持参していたビデオカメラで、飯村自身によって撮影されたもので、彼はその約半年後に亡くなった。2023年にこの映像を見た砂入博史がドキュメンタリーの制作を着想し、翌年に企画が始動。以来、東京、ニューヨーク、ベルリン、パリで関係者へのインタビューを重ねてきた。
2026年2月には、砂入がJ-Docs Hubの支援を受け、ベルリン国際映画祭のフィルムマーケットに参加。ドイツのラピッドアイムービーズ(プロデューサー:ステファン・ホール)との共同製作が決定した。完成後は国内外の映画祭や劇場のほか、美術館や大学での上映も目指している。
制作陣は、監督・共同プロデューサーの砂入と、共同プロデューサーの河合政之、瀧健太郎、久松知子。砂入はニューヨークを拠点に、社会的テーマと個人の記憶を結ぶドキュメンタリーを手がける。ビデオアーティスト・理論家の河合は、1998年から飯村と交流し、著書でもその実践を論じてきた。アーティスト・アーキビストの瀧は、10年以上にわたって飯村の展示活動を支え、「飯村隆彦アーカイブ準備室」の設立を主導している。
制作費を募るクラウドファンディングは、10月10日にMOTION GALLERYで開始。10月22日時点で35人から約61万円の支援が寄せられている。目標金額は200万円で、募集は2027年1月7日まで。
今回、都内2カ所で開かれる応援イベントでは、未公開映像の試写や制作陣によるトーク、返礼品の紹介、質疑応答、懇談の時間が設けられる。いずれも入場無料で、事前申し込みが必要だ。
『SPEAKINGINIIMURA』クラウドファンディング応援イベント
【第1弾】
会期:10月29日(木)
場所:TAIRU(東京都大田区大森東2-29-5)
時間:19:00〜20:30(開場18:30)
申し込み:https://forms.gle/3gwEw4C8QYJCrZEXA
【第2弾】
会期:11月14日(土)
場所:海老原商店(東京都千代田区神田須田町2丁目13-5)
時間:18:00〜19:30(開場17:30)
申し込み:https://forms.gle/i8FjgP2WdECfmbP69


