ギネス世界記録! 12時間で42美術館・博物館を回ったイギリス人男性が従来記録を大幅更新
イギリスで、1日に最も多くの美術館・博物館を訪れた男性がギネス認定された。これまでの記録を9館も上回る快記録だ。

1日に最も多くの美術館・博物館を訪れるギネス世界記録を樹立し、その名を歴史に刻んだのはイギリス人のベン・メルハム(42歳)。昨年10月25日に、キックスクーターで大英博物館、自然史博物館、バービカン・センターなど、ロンドンの美術館・博物館42カ所を12時間足らずで回っている。
その記録が、ギネス・ワールド・レコーズ社によってこのほど正式に認定された。これまでの記録は、インドのスジョイ・クマール・ミトラとスワループ・ダウラニが記録した1日33館。それを9館上回る大幅更新となった。
ギネス・ワールド・レコーズ社の声明によると、メルハムは午前9時3分にイースト・ロンドンの王立薬学協会博物館をスタートし、午後7時58分に42番目の訪問先であるロンドン中心部のロイヤル・アカデミー・オブ・アーツに到着した。
メルハムが記録に挑戦するきっかけになったのは、2人の子どもたちと一緒にギネス世界記録の本を読んだことだった。子どもたちから「言葉を行動に移すよう」けしかけられたという彼はこう話す。
「ロンドンの美術館・博物館には何百万という収蔵品があり、その一つ一つが、歴史上のある時点や特定の人物、自然の驚異と自分がつながっていることを教えてくれます」
美術館・博物館運営のコンサルタントであるメルハムは、次の目標として1年間で最も多くの美術館を訪れることを掲げている。10月からチャレンジを始め、すでに85カ所を訪れた彼はこう続ける。
「美術館や博物館は、今の私たちを形作る物語や物品を保存し、共有します。そこは人々が集まって過去を振り返り、現在のことを話し合い、未来について想像をめぐらす場なのです」
メルハムの挑戦について、ギネス・ワールド・レコーズ社編集部のアダム・ミルワードはこうコメントした。
「ロンドンの美術館・博物館がいかに多様であるかを示すものです。こうした文化施設は、市民にも観光客にも、常に新しい発見や学びがあることを思い出させてくれます。彼のようにとんでもないペースで回る必要はありませんが」(翻訳:石井佳子)
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