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バーバラ&マイケル・ガムソン(Barbara and Michael Gamson)

拠点:アメリカ・コロラド州アスペン、テキサス州ヒューストン
職業:エネルギー取引
収集分野:現代アート

マイケル・ガムソンは、エネルギー取引で約40年のキャリアを持つ業界の有力者だ。一方、以前は公認会計士だったバーバラ・グート=ガムソンは、高額物件を中心とした不動産業に携わっている。

テキサス州ヒューストンとコロラド州アスペンに拠点を持つガムソン夫妻は、教育や文化などさまざまな分野で大規模な慈善活動を行い、2007年にはニューヨークのイェシバ大学の理事を長年務めたマイケルの父、バーナード・ガムソン博士を記念して、同カレッジに最先端の物理学研究室を寄贈した。

バーバラは、ヒューストンのメニル・コレクション、ヒューストン美術館、アスペン美術館で理事を務めているほか、ニューヨークのホイットニー美術館のナショナル・コミッティ・メンバーでもある。2022年、バイデン大統領は、ジョン・F・ケネディ舞台芸術センターを支援する大統領諮問委員会にバーバラを任命。同委員会には全米からメンバーが集まり、それぞれのコミュニティの「芸術大使」として活動している。

ガムソン夫妻が力を入れているコレクションは、女性や有色人種の作家を中心とした現代アートだ。リタ・アッカーマン、シャラ・ヒューズ、ニコラス・パーティ、マーク・ブラッドフォード、シアスター・ゲイツ、デレク・フォルジュール、ジェイソン・モランなどの作品を所有する夫妻は、US版ARTnewsのメール取材にこう答えている。

「アーティストに会って、作品のことや創作過程について直接話を聞くことがとても好きなのです。だから、同じ時代を生きる現代アーティストだけを集めています。また、コレクションするアーティストについては、長期的な視点で見ています。ここ数年、アート市場では投機的な売買が加速度的に増えていると言われていますが、私たちは、こうした市場の要求にさらされる中でも、アーティストたちには有意義な作品を作るための時間が与えられることを願っています」

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