ストーンヘンジの「原型」か。5000年前の祭祀遺構発見、考古学者も感無量

イギリス南西部にあるストーンヘンジの近郊で、夏至と冬至の太陽の方向を示す木柱が配置されていたと見られる遺構が出土した。科学的年代測定によると、ストーンヘンジが作られた初期段階と同じ頃のもので、太陽の運行周期に合わせた祭祀が行われていたことを示唆する遺物も発見されている。

5000年前のブルフォードにおける夏至祭の想像図。Illustration: Wessex Archaeology/PA

6月18日、イギリス考古学事業会社ウェセックス・アーキオロジーの研究者が、ストーンヘンジの原型となった可能性のある遺構を発見したことを明らかにした。ストーンヘンジの今年の夏至祭(6月20日・21日)に、何千人もの観光客が集まる直前の発表だった。

この遺構が見つかったのは、ストーンヘンジから5キロほど離れた近郊にあるブルフォード。ウェセックス・リサーチの研究チームによる発掘調査は、英国国防省による基地整備計画の一環として行われたものだ。

最大の発見は、約120メートル離れた2つの柱穴で、現在は失われてしまった2本の木柱を結ぶ線が、夏至には昇る太陽を、冬至には沈む太陽をまっすぐ指すよう配置されていたと見られる。これは、ストーンヘンジの祭壇石とヒールストーンが指し示す方向と合致する。

ブルフォードで初めて遺跡発掘が行われたのは、2015年から17年にかけてのことだった。その際に48基の穴が発見され、放射性炭素年代測定の結果、紀元前2950年頃にさかのぼると推定された。これは、ストーンヘンジ建設の初期段階と同時期だ。

出土した遺物には、陶器、動物の骨、フリント(燧石:すいせき)の石器、木炭などが含まれており、一定の時期に多くの人々がここに集まり、太陽の運行に関連する祭祀が行われていたことをうかがわせる。柱穴の配列を分析した景観・天文考古学者のファビオ・シルバは、声明で次のように説明している。

「(ストーンヘンジの)巨大なサーセン石が立てられる何世紀も前から、このあたりの地域社会におけるストーンサークルのような構造物が夏至や冬至に関わっていたことを、この配列は示しています。ストーンヘンジは物語の始まりではなく、むしろこの景観に深く根ざした伝統や慣習から生まれたものであることが、より明確に示されたと言えるでしょう」

また、ウェセックス・アーキオロジーのシニア・リサーチ・マネージャー、マット・リーバーズはこう語る。

「ここに示されているのは、石器時代の宗教が地面に具現化された姿です。当時の人々にとって太陽がどのような意味を持っていたのか、神として崇拝していたのかどうかは不明です。しかし、太陽とその動きを記録するために注がれた労力の大きさから、これが数千年にわたってこの地全体に刻み込まれた、重要な宗教的イベントであったことは疑いの余地がありません」

さらにチームリーダーのフィル・ハーディングは、「このような機会は、おそらく一生に一度しかないでしょう。(中略)考古学者であることを、この上なく誇りに思います」と簡潔にコメントしている。(翻訳:石井佳子)

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