フランク・ゲーリー設計、グッゲンハイム・アブダビの開館日がついに決定──構想から20年

アブダビのサディヤット島に建設中のグッゲンハイム・アブダビが度重なる延期を経て、ついに今年12月11日に開館する。フランク・ゲーリーが設計した同館は、グッゲンハイム史上最大規模の美術館となる。

12月11日に開館が決まったグッゲンハイム・アブダビ完成予想図。Photo: Gehry Partners

アブダビのサディヤット島に建設中のグッゲンハイム・アブダビが、12月11日に開館する。アブダビ文化観光局(DCTアブダビ)が7月28日に発表した。

同館はニューヨークにあるグッゲンハイム美術館のヴェネチア、ビルバオに次ぐ3館目の分館として、2006年に発表された。設計を手がけたのは、プリツカー賞受賞者であるアメリカの建築家で、昨年2月に死去したフランク・ゲーリー。建設費は公表されていない。

開館すれば、グッゲンハイムのネットワークで最大規模の美術館となる。同館は2017年開館のルーブル・アブダビや、2025年に相次いで開館したザイード国立博物館、アブダビ自然史博物館などが集まる「サディヤット文化地区」に位置する。

アブダビ文化観光局のモハメド・ハリファ・アル・ムバラク局長は、グッゲンハイム・アブダビの開館を「私たちの文化的な歩みにおける決定的な節目」と表現。声明で次のように述べた。

「サディヤット文化地区の中核施設として、同館は学びや創造、文化交流の新たな機会を生み出し、次世代が自らの可能性を探求するきっかけとなるでしょう」

グッゲンハイム・アブダビ。Photo: Courtesy of Guggenheim Abu Dhabi
グッゲンハイム・アブダビ。Photo: Courtesy of Guggenheim Abu Dhabi
グッゲンハイム・アブダビ。Photo: Courtesy of Guggenheim Abu Dhabi
グッゲンハイム・アブダビ。Photo: Courtesy of Guggenheim Abu Dhabi
グッゲンハイム・アブダビ。Photo: Courtesy of Guggenheim Abu Dhabi
グッゲンハイム・アブダビ。Photo: Courtesy of Guggenheim Abu Dhabi

館内には、中央アトリウムで結ばれた30の展示室が設けられる。屋内展示スペースは1万1600平方メートル、屋外展示エリアは2万3000平方メートル。延べ床面積は8万平方メートルに及ぶ。

展示は、1960年代以降の西アジア、北アフリカ、南アジアの美術を中心とする近現代美術コレクションを入れ替えながら紹介する。展示は、「抽象」「大衆文化」「土地」「言語」「物語」といった、その時代の芸術を形づくってきた主要なテーマで構成される。

グッゲンハイムのリリースによると、同館には最高88メートルに達する10基の円錐形構造物が取り付けられており、そのうち9基はステンレス鋼のメッシュで覆われ、残る1基にはオニキスとガラスが用いられている。円錐形構造物は自然換気と日陰を生み出し、建物のエネルギー効率を高めるという。

グッゲンハイム・アブダビ・プロジェクトのディレクターを務めるステファニー・ローゼンタールは28日、LinkedInに次の言葉を投稿した

「私たちのチームは、多様な文化や専門分野、視点を持つ人々が集まり、私がこれまでともに働いてきたなかでも、とりわけ多様性に富んだ組織へと成長しました。複雑な課題を乗り越え、絶え間ない変化に適応しながら、力を合わせて数々の大きな節目を達成してきました。長年にわたる努力と協働、共通の目標に向けた取り組みが、ついに実を結ぶのを目にできることに、深い喜びを感じています」

アブダビは、過去30年にわたって文化基盤が急速に整備されてきた地域でもある。サディヤット島では今年「フリーズ・アブダビ」の初開催(11月19日~22日)が予定されている

だが現在、湾岸地域の文化振興はアメリカ・イスラエルとイランの争いによる影響を大きく受けている。今年4月にドバイで開催予定だったアート・ドバイは、イランによる湾岸地域の米軍拠点に対する報復攻撃により開催を延期。最終的には規模や内容を変更したかたちで5月に行われた。(翻訳:編集部)

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