サザビーズがパリで期間限定レストラン──ピカソやウォーホルなど総額230億円超の美術品を展示販売

オークション最大手のサザビーズが、パリで期間限定のレストランを開く。時期はアート・バーゼル・パリ開催に合わせた10月下旬で、ピカソマティスからウォーホルまで、総額230億円を超える近現代アートが展示販売される。

レストラン「シェ・サザビーズ」は10月19日から24日まで期間限定でオープンする。Illustration: Cecila Carlstedt

アート・バーゼル・パリの開催に合わせ、サザビーズが期間限定のレストラン「シェ・サザビーズ(Chez Sotheby’s)」を10月19日から24日にオープンする。場所はパリ中心部のリヴォリ通り沿い、チュイルリー庭園を望むアパルトマンを貸し切るという。展示されるのは、パブロ・ピカソアンリ・マティスアンディ・ウォーホルゲルハルト・リヒターフランシス・ベーコンらの作品で、総額は約1億5000万ドル(約233億円)にのぼる。

これほどのアート作品が壁に飾られるだけでも壮観だが、サザビーズはこの「夢のような世界」をさらに完璧なものにするため、展示会場内にレストランを設ける。それは、ピカソやマティスが集った著名コレクター、ガートルード・スタインのサロンと、映画界やファッション界の大物が通った1960年代のカフェ・ド・フロールでのランチをかけ合わせたような体験になりそうだ。そして、展示作品は全て購入することができる。

レストランで供されるイタリア料理やフランス流のデザート類には、最高級ホテル、リッツ・パリにあるヘミングウェイ・バーの元ヘッドバーテンダー、コリン・フィールドが作るマティーニや上質のシャンパンが添えられる。今回のプロジェクトについて、サザビーズで現代アート・プライベートセールス部門のイギリスおよびグローバル責任者を務めるデイヴィッド・ロスチャイルドは、声明でこう強調している。

「すばらしい芸術作品は、良き仲間とともに鑑賞するのが一番です。シェ・サザビーズは、自然体かつ社交的、そしてパリならではの雰囲気の中で芸術と人々を結びつけます」

シェ・サザビーズはアート&デザインコンサルタント_POLIMENO(ポリメノ)とのコラボレーションで企画されたもので、サザビーズはこのプロジェクトを「展覧会、レストラン、そして昔ながらのパリのサロンの融合」と位置付けている。ここを訪れるコレクターはドリンクやランチを楽しみながら、「あのリヒターの作品をソファの上に飾ったら映えるだろうか」などと想像を巡らせることができるというわけだ。_POLIMENOのヴァレリオ・ポリメノは声明で次のように述べている。

「芸術と食には、人々を結びつけるという点で共通する魔法のような力があります。シェ・サザビーズは単なる展覧会ではありません。人々が集い、ともに時間を過ごし、記憶に残るしつらえの中でアートと出会える場所として構想されたものです」

出品作の1つ、パブロ・ピカソの《Deux nus couchés》(1968)。Photo: Courtesy Sotheby's

会場に飾られる作品は全てプライベートセールで購入することができる。サザビーズによると、総額1億5000万ドル近いこのコレクションは、同社がこれまでヨーロッパで開催したプライベートセール向け展示の中で最も価値の高いものとなる。ピカソ、マティス、ウォーホル、リヒター、ベーコンの作品に加え、アレクサンダー・カルダーの特別展示も行われる予定だが、全作品のリストは後日発表される。

シェ・サザビーズの営業時間は午前10時から午後6時で、毎日午後1時からの無料ランチには限られた人数分の予約枠が用意される。なお、現時点では正確な所在地は明らかにされていない。(翻訳:石井佳子)

from ARTnews

あわせて読みたい