「エミリー、パリへ行く」のシルヴィも参戦! 2026年アート・バーゼル・パリの見どころ
10月23日に開幕する2026年アート・バーゼル・パリで、Netflixの人気シリーズ「エミリー、パリへ行く」のシルヴィ役で知られるフィリッピーヌ・ルロワ=ボリューが「Oh La La!」セクションをディレクションすることが明らかになった。その他、ギャラリーの共同出展やパブリックアートまで、今年の見どころを紹介する。
アート・バーゼル・パリが、2026年開催の見どころを発表した。今年は、会場となるグラン・パレに211軒のギャラリーが集結し、10月23日から25日まで一般公開される。
まず注目したいのは、「エミリー、パリへ行く」のファンにうれしいニュース。主人公エミリーの上司シルヴィ・グラトーを演じる俳優フィリピーヌ・ルロワ=ボリューが、今年の「Oh La La!」プログラムのゲスト・アートディレクターを務める。タバコを片手に「Oh La La!」と言い放つシルヴィの姿を思い浮かべる人も多いかもしれないが、今回は視覚芸術の分野で新たな役割を担う。
「Oh La La!」は、会期最後の週末にギャラリーがブース展示を掛け替えることで、来場者に2度、3度とフェアを訪れてもらうことを目的とした企画だ。毎年キュレーションテーマが設けられ、今年は「Myths and Legends(神話と伝説)」。変身、夢、儀式、宇宙をテーマにした展示が並ぶ予定だ。
また、ギャラリーから個別招待を受けた超VIP向けの「Avant-Première」も2年連続で実施される。開催日は通常のVIPプレビュー前日にあたる10月20日。グラン・パレ内の混雑緩和が狙いだが、昨年はこの日も通路が例年通りの賑わいを見せていた。
初参加32軒、共同出展は過去最多24組
2026年版に初参加するギャラリーは32軒。パリのイザベラ・リッター、ベルリンのシェルトリュッデ、リスボン・ミラノ・ワルシャワを拠点とするコンソンニ・ラジシェフスキなどが新たに加わる。
さらに、過去最多となる24組のギャラリーがブースを共同出展する。一方、フランス国内に拠点を置く参加ギャラリーは64軒にのぼり、パリ/デュッセルドルフのペトリンやイスタンブール/パリのザ・ピルなどが、若手部門「Emergence」からメイン部門へ昇格する。
トレイシー・エミンの大型彫刻も
フェアと同時にパリの街を楽しみたい来場者に向けて、今年はパブリックアート・プログラムも拡充される。
トロカデロ広場には、エッフェル塔を望むロケーションに、休息するさまざまな女性の姿を表現したトレイシー・エミンの大型彫刻が設置される。そのほか、ケネディ・ヤンコ(Kennedy Yanko)、クトゥルー・アタマン(Kutluğ Ataman)、コジマ・フォン・ボニン(Cosima von Bonin)、ボズ・デセオ・ガーデン(Boz Deseo Garden)、リオネル・サバテ(Lionel Sabatté)、ロバート・インディアナ、アリシア・クワデ、カルメン・エレーラ(Carmen Herrera)、宮崎啓太(Keita Miyazaki)、マンフレート・ペルニーチェ(Manfred Pernice)、マルチェロ・マロベルティ(Marcello Maloberti)、ニキ・ド・サンファル、シモーヌ・ファタル(Simone Fattal)、インカ・ショニバレらによる新作コミッションや大型インスタレーションも公開される。
美術史を読み替える「Premise」部門も拡大
美術史への新たな視点を提示するキュラトリアル展示に特化した人気部門「Premise」も拡大し、今年は12軒のギャラリーが参加する。そのうち9軒は初参加だ。
また、US版ARTnews既報の通り、アート・バーゼル・パリのパブリックプログラム公式パートナーを務めるミュウミュウは、映画監督アリス・ディオップ(Alice Diop)による特別プロジェクト《Geste de Consolation》をパレ・ディエナ(Palais d’Iéna)で開催する。
トークプログラムは今回初めてグラン・パレの講堂で開催される。ハンス・ウルリッヒ・オブリストとシモーヌ・ファタル、エヴァ・ジョスパンと新たなアートセンター「Le Large」創設者でコレクターのローラン・デュマによる対談のほか、ポンピドゥー・センター館長ローラン・ル・ボンとルーブル美術館館長クリストフ・ルリボーが、それぞれの美術館の未来について語り合う予定だ。
アート・バーゼルとUBSによる「グローバル・アート・マーケット・レポート2026」によると、2025年のフランスのアート市場売上高は45億ドル(約7100億円)に達し、世界市場の8%を占めた(1位アメリカ44%、2位イギリス18%、3位中国14%に次ぐ4位)。ブレグジットの追い風も受け、パリ版はアート・バーゼルの中でも屈指の人気を誇るイベントへと成長。主催者によれば、昨年は7万3000人以上の来場者に加え、240館を超える美術館関係者が訪れたという。(翻訳:編集部)
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