「ARTnews Awards 2026」ファイナリストが決定! 受賞者は11月の「Art Week NYC」で発表
US版ARTnewsが主催する「ARTnews Awards」の2026年版ファイナリストが発表された。アメリカのアート界で優れた活動や成果を残したアーティストや展覧会などを6部門で表彰し、受賞者は11月11日から14日にかけて開催される「Art Week NYC」の期間中に発表される。
US版ARTnewsは、アメリカのアート界における優れた活動や成果を称える「ARTnews Awards」の3回目となる、2026年版のファイナリストを発表した。
2024年に創設されたこのアワードは、今年も「最優秀新人アーティスト賞」「最優秀アーティスト賞」「生涯功労賞」「ベストテーマ賞」「再評価アーティスト賞」「最優秀ギャラリー・グループ賞」の6部門で表彰を行う。選考対象には、2025年8月1日から2026年7月31日までの期間に開催された展覧会や、アーティストの活動、キュレーションの取り組みなどが含まれ、そのなかから各部門のファイナリストが選出された。受賞者は、11月11日から14日にかけて開催される「Art Week NYC」の期間中に発表される。
今年の審査員は7人。シカゴ美術館で近現代美術のアソシエイト・キュレーターを務めるジャンパオロ・ビアンコーニ、ディア美術財団のキュレーター、ジョーダン・カーター、バード大学 ヘッセル美術館のアーティスティック・ディレクター、ローレン・コーネル、デンバー現代美術館のチーフ・キュレーター、ミランダ・ラッシュ、ロサンゼルス・カウンティ美術館の現代アート特別プロジェクト・キュレーター、ダイアナ・ナウィに加え、US版ARTnewsのマクシミリアーノ・デュロンとアレックス・グリーンバーガーが務める。
US版ARTnews編集長のサラ・ダグラスは声明で次のように述べている。
「今回で3回目を迎えるARTnews Awardsのファイナリストを発表できることを、大変光栄に思います。素晴らしい展覧会が次々と開かれるなか、その実現を支えるアーティストやキュレーター、美術館の仕事を十分に評価する間もなく、シーズンが過ぎてしまうことがあります。この賞は、そうした人々の仕事にあらためて目を向け、ふさわしい賛辞を贈るためのものです。約125年にわたり批評と報道を続けてきたARTnewsだからこそ、その役割を担えると考えています」
ARTnews Awards 2026のファイナリストに選出されたアーティストと展覧会は以下の通り。
最優秀新人アーティスト賞
この部門では、主要美術館やギャラリー、小規模な非営利スペースで初めて個展を開催した、あるいはビエンナーレで特筆すべき成果を上げたアーティストを称える。
- エリック・ギャンフィ(Eric Gyamfi)
「Exposure: Black Queer Visual Constellations」(ブラウン・アーツ・インスティテュート)
「If the word we: 59th Carnegie International」(カーネギー美術館) - ブラス・イサシ(Blas Isasi)
「Currents 125: Blas Isasi」(セントルイス美術館) - ココ・クロックナー(Coco Klockner)
「In Practice: Coco Klockner」(SculptureCenter) - エマ・マコーミック=グッドハート(Emma McCormick Goodhart)
「sottobosco (climate remix): CAVE 0 by Emma McCormick Goodhart」(SculptureCenter) - クリステル・オイリ(Christelle Oyiri)
「Christelle Oyiri: Belief May Vary」(Amant)
最優秀アーティスト賞
この部門では、10年以上にわたって展覧会活動を続け、最新の展覧会がキャリアの重要な転機となったアーティストを称える。
- レイヴン・チャコン(Raven Chacon)
「Raven Chacon: Tiguex」(タマリンド研究所、アルバカーキ市芸術文化局、ニューメキシコ大学音楽部と共同制作。アルバカーキ市で披露) - マイク・クラウド(Mike Cloud)
「Mike Cloud: Worldless Obstruction」(シカゴ現代美術館) - ヴァギナル・デイヴィス(Vaginal Davis)
「Vaginal Davis: Magnificent Product」(MoMA PS1) - ジャクリーン・ハンフリーズ(Jacqueline Humphries)
「Jacqueline Humphries」(アスペン美術館) - サオダット・イスマイロヴァ(Saodat Ismailova)
「Saodat Ismailova: Amanat」(スイス・インスティテュート)
生涯功労賞
この部門では、アメリカの主要美術館で回顧展やサーベイ展が開催された、影響力のある存命アーティストを称える。
- ココ・フスコ(Coco Fusco)
「Coco Fusco: Tomorrow, I Will Become an Island」(エル・ムセオ・デル・バリオ) - マレン・ハッシンガー(Maren Hassinger)
「Maren Hassinger: Living Moving Growing」(バークレー美術館 パシフィック・フィルム・アーカイブ) - スザンヌ・ジャクソン(Suzanne Jackson)
「Suzanne Jackson: What Is Love」(サンフランシスコ近代美術館、ウォーカー・アート・センター、ボストン美術館) - デヴィッド・ラメラス(David Lamelas)
「David Lamelas: The Machine」(ディア・チェルシー) - マーティン・プーリエ(Martin Puryear)
「Martin Puryear: Nexus」(ボストン美術館、クリーブランド美術館)
再評価アーティスト賞
この部門では、主要美術館で大規模なサーベイ展が開催され、その作品を捉え直す新たな視点が示された物故作家を称える。
- テレサ・ハッキョン・チャ(Theresa Hak Kyung Cha)
「Theresa Hak Kyung Cha: Multiple Offerings」(バークレー美術館 パシフィック・フィルム・アーカイブ) - ウィフレド・ラム(Wifredo Lam)
「Wifredo Lam: When I Don’t Sleep, I Dream」(ニューヨーク近代美術館) - トム・ロイド(Tom Lloyd)
「Tom Lloyd」(スタジオ・ミュージアム・イン・ハーレム、フライ美術館) - ツェイヤ・ストイカ(Ceija Stojka)
「Ceija Stojka: Making Visible」(ドローイング・センター) - ベティ・パーソンズ(Betty Parsons)
「Betty Parsons: An World Expanded」(バード大学 ヘッセル美術館)
ベストテーマ賞
この部門では、美術館や非営利機関で開催されたグループ展のうち、明確なキュレーションの視点を打ち出したもの、あるいは歴史上の重要な時期に焦点を当てたものを称える。
- 「Into the Time Horizon」(ネバダ美術館)
キュレーター:アプサラ・ディクインツィオ(Apsara DiQuinzio)、コリン・ペリー(Kolin Perry) - 「If the word we: 59th Carnegie International」(カーネギー美術館)
キュレーター:ライアン・イノウエ(Ryan Inouye)、ダニエル・A・ジャクソン(Danielle A. Jackson)、リズ・パーク(Liz Park) - 「Let Us Gather in a Flourishing Way」(バファローAKG美術館)
キュレーター:アンドレア・アルバレス(Andrea Alvarez) - 「MONUMENTS」(ゲフィン・コンテンポラリー・アット・MOCA、The Brick)
キュレーター:ハムザ・ウォーカー(Hamza Walker)、カラ・ウォーカー(Kara Walker)、ベネット・シンプソン(Bennett Simpson)、ハンナ・バースタイン(Hannah Burstein)、ポーラ・クロール(Paula Kroll) - 「Several Eternities in a Day: Form in the Age of Living Materials」(ハマー美術館)
キュレーター:パブロ・ホセ・ラミレス(Pablo José Ramírez)、ジェシー・ディティリオ(Jessi DiTillio)
ベストギャラリーグループ展賞
この部門では、アーティスト主導のプロジェクトの一環として商業ギャラリーや非伝統的なスペースで開催され、作家の組み合わせに工夫があり、独自の視点を打ち出したグループ展を称える。
- 「Horror」(スプルース・マガース)
キュレーター:ジル・ムリアディ(Jill Mulleady) - 「How Beautiful This Living Thing Is」(オルトゥサル[Ortuzar])
キュレーター:アンドリュー・ダービン(Andrew Durbin) - 「Snake, Turtle, Alligator: The Atomic Archive of Bryan LaPlante, Gregg Bordowitz, Nina Katchadourian, Lucy Raven, Elaine Reichek, Turquoise, Bruno Zhu」(デイヴィッド・ピーター・フランシス、インテロバング[Interrobang]共同主催)
- 「Statics of an Egg」(デイヴィッド・ツヴィルナー)
キュレーター:マーティン・ゲルマン(Martin Germann) - 「What We Hold On To」(ブラック・キューブ・ノマディック美術館)