ゲッティイメージズ、米破産法11条の適用申請へ。競合との大規模統合を断念、再建目指す

アメリカの画像・動画ライセンスビジネス大手で、世界各国でサービスを提供するゲッティイメージズが、米連邦破産法第11条の適用を申請することを10月12日に発表した。背景には、競合企業との大型事業統合計画の中止がある。

画像・動画ライセンスビジネス大手のゲッティイメージズ。Photo: Courtesy Getty Images

3億点を超える画像・動画などの素材を保有する大手ライセンスビジネス企業、ゲッティイメージズが、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法第11条(チャプター11)適用を申請すると発表した。同社は、著名実業家チャールズ・コッホ(コーク)が率いるコングロマリットの投資部門による支援を受け、非公開企業として再建を目指すとザ・ハリウッド・リポーター誌(THR)が伝えている(*1)。

*1 US版ARTnewsとザ・ハリウッド・リポーターはいずれも、2022年秋からゲッティイメージズと世界的な独占メディアパートナーシップを結んでいるペンスキー・メディア・コーポレーションの傘下に属している。

10月12日の発表の背景には、ゲッティイメージズの競合である画像・動画ライセンスビジネス大手、シャッターストックとの37億ドル(約5800億円)規模の事業統合が不調に終わったことがある。2025年1月に公表された統合の目的は、「対等な立場での統合を通じて業界屈指のビジュアルコンテンツ企業を創出すること」とされていた。新会社の社名はゲッティ・イメージズ・ホールディングスで、ゲッティイメージズの最高経営責任者(CEO)であるクレイグ・ピーターズが、そのまま新会社のCEOとなる予定だった。

統合が取りやめになった大きな理由は、イギリスの競争・市場庁の出した規制条件だった。当局はシャッターストックのエディトリアル部門の売却を求めたが、ゲッティ側はこれを「受け入れ不可能」と判断。THRの報道によると、ピーターズCEOは8月の業績発表で、不成立に終わったシャッターストックとの統合に1億ドル(約158億円)以上が費やされたことを明かしている。

ゲッティイメージズは、2018年から同社を支援してきたコッホ・エクイティ・デベロップメント(Koch Equity Development)から約5億ドル(約790億円)の資金提供を受け、今後数カ月のうちに公開企業から非公開企業へ移行する。ゲッティイメージズの広報担当者はTHRの取材に対し、破産手続きに伴う人員削減は行われず、同社の事業、コンテンツパートナー、および取引先にも影響はないと回答した。(翻訳:石井佳子)

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