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カール・グスタフ・エーンルート(Carl Gustaf Ehrnrooth)

拠点:フィンランド・ヘルシンキ
職業:建設業、投資家
収集分野:現代アート(スカンジナビア、ヨーロッパ、アメリカ)

フィンランド貴族の末裔であるエーンルート家は、フィンランドの首都ヘルシンキに本社を置く建設会社YITの大株主。カール・グスタフ・エーンルートの父、カシミール・エーンルートは、フィンランドの通信会社ノキアの元会長だ。

エーンルートは、スウェーデンのビジネススクールで経済学を、ヘルシンキ大学で経営、コンピュータサイエンス、環境法制を学んだ。現在、コンサルティング・エンジニアリング会社のポイリーや、フィンランドのアパレル大手マリメッコの大株主であるルクセンブルクの投資ファンド、コービス・インベストメンツに出資している。

彼はキアズマ現代美術館財団の創設メンバーで、2008年にはグッゲンハイム財団の理事にも就任した。グッゲンハイム財団が当時発表した声明には、エーンルートは一族が所有する土地にある馬小屋を私設美術館に改築し、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドの主要な現代アートや欧米のアーティストの作品など、500点以上を収蔵することを考えていると記されていた。同年、フィンランドのタンミサーリにある美術館、プロ・アルティバスで、エーンルートのコレクションからフィンランドのアーティストによる作品が多数展示されている。

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