パメラ・J・ジョイナー、アルフレッド・J・ジュフリーダ(Pamela J. Joyner and Alfred J. Giuffrida)
拠点:アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ、ソノマ
職業:プライベート・エクイティ投資
収集分野:アフリカ系アメリカ人作家の抽象画、アフリカ系ディアスポラ作家の作品、南アフリカの現代アート
パメラ・J・ジョイナーとアルフレッド・J・ジュフリーダは、2017年にマーク・ブラッドフォードの大作《A Private Stranger Thinking About His Needs》(2016)を購入。この作品は、「Solidary & Solitary」と題された所有コレクション展の目玉となった。同展は、シカゴのスマート美術館、ボルチモア美術館、ノースカロライナ州ダーラムのデューク大学ナシャー美術館などを巡回している。ブラッドフォードの作品は、カンバスや紙などでできた巨大な吊り下げタイプであるため、巡回展から戻ってくるのに備え、ジョイナーは自宅の天井を補強。また、「その部分の光量を調節するため、窓を設計し直したり、照明をやり直したり、近くにある作品も飾り直さなければならない」と述べている。
2人のコレクションは、従来あまり評価されてこなかったアフリカ系アメリカ人アーティストの作家が中心だ。これを美術館だけでなく、ジョイナーが自宅で定期的に開催しているサロンでもゲストと共有している。金融業界向けマーケティングサービスに従事してきたジョイナーは、シカゴ美術館、ゲティ財団、サンフランシスコ近代美術館の理事でもあり、2021年にはこれらの施設にアメリカ人作家20人の作品31点を寄贈している。ニューヨーク近代美術館(MoMA)の理事会に参加したのは2020年で、同美術館でも影響力のある絵画・彫刻委員会のメンバーになり、翌年には同委員会の委員長に就任。重要な役割を担うことになった。
彼女はまた、美術館における次世代の黒人理事の育成にも力を入れている。2020年には、やはりトップ200コレクターズに選出されているトロイ・カーターやレイモンド・マクガイアなど数人とともに、Black Trustee Alliance for Art Museums(美術館の黒人理事アライアンス)を設立した。一方、元弁護士のジュフリーダは、現在サンフランシスコのホースリー・ブリッジ・パートナーズ取締役としてプライベート・エクイティ投資に携わっている。