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ジェフ・マークリー(Jeff Markley)

拠点:アメリカ・ボストン
職業:電気通信業(ザ・マークリー・グループ)
収集分野:戦後美術

ジェフ・マークリーが創業したマークリー・グループの拠点はボストンにある。そのオフィスに入ると目に飛び込んでくるのが、レイ・ターナーが描いた社員全員の肖像画だ。マークリーは、以前からターナーを収集しており、2014年にはルイジアナ州のアレクサンドリア美術館、バージニア州のハンティントン美術館、カンザス州のウィチタ美術館にターナーの作品を寄贈したと発表。当時マークリー・グループは、寄贈について「アートの価値を世に知らせる」ためだと説明していた。

3万点を超えるUBSアートコレクションを構築したドナルド・B・マロンのように、歴史に名を残すアートコレクターの多くはオフィスに所蔵品を飾る。しかしマークリーは、コレクションは個人的なものと考えているようで、ほとんど公に語ることはない。関係者によると、彼は戦後の有名作家、特にアメリカの抽象表現主義のアーティストを好んでいるという。また、クリストファー・ウールのようなポストコンセプチュアリスト世代のファンでもある。最近も収集を続けているが、その内容は関係者以外にはほとんど知られていない。

1991年に創業したマークリー・グループは、約8万5000平方メートルのデータセンターを有し、通信会社のほか、エンタテインメント、テクノロジー、サイエンスなどさまざまな分野の企業にサービスを提供している。マサチューセッツ州ローウェルにもデータセンターがある同社は、2020年10月にニューイングランド地域におけるグーグル・クラウド・インターコネクトのホスト契約を獲得したと発表。プレスリリースには、「顧客はサードパーティをバイパスし、ローウェルのデータセンターを介してグーグル・クラウドへの直接的なリンクを設定できる」と書かれている。

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