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  • 2024.07.20

黒人史跡の保護団体に約4億円の寄付金。「未来のために、次世代と黒人史をつなぐ」

アメリカの歴史において、アフリカ系アメリカ人たちに重要だった建築などを保全するために、遺跡保全団体「African American Cultural Heritage Action Fund(AACHAF)」が約4億円の助成金を管理団体に提供することが発表された。

カリフォルニア州ロサンゼルスにあるアルファ・ガンマ・オメガ・ハウス。Photo: Courtesy of The Ivy Heritage Foundation Inc.

アメリカの遺跡保全団体「National Trust for Historic Preservation」は、黒人の遺跡を保護する非営利団体「African American Cultural Heritage Action Fund(AACHAF)」に対し、近代建築教育、スポーツ、黒人女性の功績に焦点を当て、アフリカ系アメリカ人の歴史において重要な30の場所を保護・保存するために300万ドル(約4億7241万円)の助成金を提供することを発表した。

助成金は5〜15万ドル(約79〜2360万円)の間で分配され、対象者は修復プロジェクトの支援、運営組織の強化、保全計画のための資金、そして教育プログラムを充実させるための資金として使用することができる。

2017年の設立以来、AACHAFは1億4000万ドル(約220億円)以上の資金を集めており、黒人史跡の保護に特化した団体においては最大規模を誇る。今年度の助成金は「National Grant Program」の一環であり、次世代の支援を目的に、アメリカの歴史とのつながりを活性化し、それを維持する保存活動に資金援助することを目的としている。今回の助成金提供に際してAACHAFのエグゼクティブ・ディレクターを務めるブレント・レッグスは次のような声明を発表した。

「National Grant Programは、黒人たちのレジリエンスや創造性、そして実りある人生を送るための余地を与えるべく、アメリカの歴史を余すところなく伝えるというAACHAFが掲げる目標を象徴しています。私たちがどこからやってきたのか、どのようにして現在に至ったのかを考え、そして未来を見据えていくうえで歴史はとても大切なのです」

このプログラムは、メロン財団やフォード財団、ロバート・D・L・ガーディナー財団といった慈善団体からの寄付によって実現しており、メロン財団からの寄付だけでも150万ドル(約2億3600万円)にのぼる。

資金援助を受ける予定の施設には、カリフォルニア州ロサンゼルスのアルファ・ガンマ・オメガ・ハウスや、ニューヨーク州ブルックリンのレファーツ・ヒストリック・ハウス、ジョージア州アトランタのモアハウス・カレッジにある著名な黒人建築家レオン・アレインが設計したホールなどが含まれている。支援対象施設の一覧は、National Trust for Historic Preservationのウェブサイトから確認することが可能だ。(翻訳:編集部)

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