2000本のタバコを備蓄!? デイヴィッド・ホックニーのほっこりエピソード
US版ARTnewsの過去記事から、デイヴィッド・ホックニーの人柄が伝わるエピソードをピックアップ。東京都美術館で7月15日に開幕する「デイヴィッド・ホックニー展」に行く前に、彼の人となりに触れれば、作品の見え方もまた違ってくるかも?
エレベーターに閉じ込められてもジョークで乗り越える!
2019年2月28日、デイヴィッド・ホックニーがアムステルダムでエレベーターに閉じ込められるというハプニングに見舞われた。
ガーディアン紙によると、ホックニーはゴッホ美術館で開催される展覧会「Hockney - Van Gogh: The Joy of Nature(ホックニー-ゴッホ:自然の喜び)」のオープニングのためにアムステルダムを訪れていた。この日は、BBCラジオ4の番組「Today」に出演するため、記者団と一緒にコンセルバトリウム・ホテルのエレベーターに乗り込んだところ、エレベーターが故障して止まってしまったのだ。
デイリー・メール紙の編集者、ジョーディ・グレイグはすぐにホテルのスタッフに連絡し、水と折りたたみ椅子をエレベーターに運び込んだ。ホックニーと記者たちは復旧するまでの間、ジョークを言い合って時間をつぶしたという。
約30分後、彼らはオランダの屈強な消防士たちによって救出された。ガーディアン紙によると、ホックニーは閉じ込められている最中、タバコが欲しくてたまらなかったという。助け出された彼は、タバコとともに紅茶を要求したとか。
* 本記事は、US版ARTnewsが2019年に掲載した記事に加筆・修正したものです。
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愛煙家のホックニー、2000本のタバコをスタジオに備蓄
愛煙家のデイヴィッド・ホックニーは、ロサンゼルスが地震に襲われたときのために、ハリウッド・ヒルズのスタジオに2000本のタバコ(キャメルワイド)を備蓄しているという。彼はめったに家に帰らず、一日の大半をスタジオで過ごすとガーディアン紙に語っている。「歯医者にも、医者にも、本屋にも、マリファナ屋にも行くけれど、それだけです。耳が遠いから、ほとんど外出はしない」とホックニー。
「マリファナはちょっといいよね」と、彼はさりげなく言及し、こう続けた。
「医療用の証明書があれば、購入できる。あまり吸わないんだけど、夜の飲酒は禁じられているから、飲みたい時にマリファナを少し吸うんだ」
こんなにクールな77歳(2014年当時)はいるだろうか。しかし、ホックニーの人生も良いことばかりではなかった。過去に脳卒中で倒れたが、見事克服。だが、彼が住んでいたイースト・ヨークシャーの自宅にあった薬物をアシスタントが乱用し、排水管洗浄剤を飲んで死亡するという辛い経験を経て、ロサンゼルスに定住したのだ。(翻訳:編集部)
* 本記事は、US版ARTnewsが2014年に掲載した記事に加筆・修正したものです。
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