現代アート、7つの重要キーワードを解説! キュビスム、ミニマリズム、抽象表現主義 etc.

現代アートにおける重要な動向や潮流の時代背景や特徴、代表的なアーティストを知れば、アート鑑賞がもっと楽しくなる! ここでは、7つのキーワードをわかりやすく、かつじっくりと掘り下げた記事を紹介する。

ドナルド・ジャッド《Untitled》(1972) Photo: Tate, London. Copyright ©2023 Donald Judd Foundation/VAGA, New York and DACS, London. Photograph courtesy Tate, London

キュビスムとは何か? その誕生から現代アートへと続く、美術史上の大変革を読み解く

フアン・グリス《Still Life》(1917)、パネルに油彩、約73 × 92cm Photo: Minneapolis Institute of Art

キュビスムという言葉を聞いたことがある人は多いだろう。また、キュビスムの絵がどういうものか、それなりに想像がつくのではないだろうか。しかし、アートファンであっても、それを明確に説明できる人は少ないかもしれない。改めて、その特徴と意義を振り返ってみよう。

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知ってるようで知らないシュルレアリスムの歴史:1936年〜現在の展評から

スカンダー・ボコシアン《Night Flight of Dread and Delight(恐怖と歓喜の夜間飛行)》(1964)カンバスに油彩(約144 × 159cm) Photo: Courtesy North Carolina Museum of Art, Raleigh

初めてシュルレアリスムの展覧会が美術館で開かれたのは、この芸術運動の初期段階のことだった。その頃は、運動のカリスマ的指導者であり、伝道師でもあったアンドレ・ブルトンがシュルレアリスム展を企画するのが通例で、1925年にパリのギャルリー・ピエールで開かれた初の展覧会以降、ほぼ毎回彼が仕切っていた。ブルトンは美術館では作品の選定や展示方法の指示ができないと知り、憤慨したという。

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ミニマリズムとは何だったのか。モンドリアンから草間彌生、リヒター、ティルマンスまで、現代アートの一大潮流を総覧

ドナルド・ジャッド《Untitled》(1972) Photo: Tate, London. Copyright ©2023 Donald Judd Foundation/VAGA, New York and DACS, London. Photograph courtesy Tate, London

「ミニマリズム」は、さまざまな分野で頻繁に使われる言葉だ。だが、そのためにかえって、それが何を意味するかが曖昧になっていることも。ここでは、美術史におけるミニマリズムとそこへ至る流れを俯瞰し、代表的なアーティストの作品からその本質をおさらいする。

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パフォーマンス・アートの系譜【前編】──ダダ、シュルレアリスムに見る胎動、革命・戦争との関わり(1700年代〜1920年代)

ロシア未来派のオペラ《太陽の征服》(1913)の上演風景。脚本:アレクセイ・クルチョーヌイフ、前口上:ヴェリミール・フレーブニコフ、音楽:ミハイル・マチューシン、舞台美術・衣装制作:カジミール・マレーヴィチ(撮影者不詳)。Photo: Wikimedia Commons

最近とみに存在感を増しているパフォーマンス・アートは、いつ、どのように始まり、発展していったのか? その軌跡を概観する企画の前編では、パフォーマンス・アートのルーツと20世紀前半における発展をまとめた。

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パフォーマンス・アートの系譜【後編】──具体、フルクサス、フェミニズムから巨星アブラモヴィッチまで(1950年〜現在)

マリーナ・アブラモヴィッチのパフォーマンス作品《The Artist is Present》(ニューヨーク近代美術館にて2010年3月9日撮影)。Photo: Andrew H. Walker/Getty Images

パフォーマンス・アートはどのように生まれ、発展してきたのか。その歴史を概観する記事後編では、20世紀後半から現在に至るまでの進化と拡大、そして21世紀に入ってからの特筆すべきアーティストを見ていく。

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知っておきたい「抽象表現主義」 歴史と代表作家を一気におさらい

ヘレン・フランケンサーラー《Yellow Canyon(イエロー・キャニオン)》(1968)キャンバスにアクリル。約170 × 198cm  Photo: Stephen Smith/Sipa USA via AP

1945年に終結した第2次世界大戦で世界の経済が壊滅的な打撃を受ける中、1国だけ例外があった。それが米国だ。そんな戦後の環境で生まれた抽象表現主義とは何か。そのルーツや時代背景、主要なアーティストについておさらいしてみよう。

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フェミニズムアートとは何か。ジュディ・シカゴが語る「無かったことにされた女性たちの歴史を知ってほしい」

ジュディ・シカゴ《In the Shadow of the Handgun》(1983)ベルギー製リネン、アクリル絵の具のスプレーペイントと油彩、約274 × 366cm Photo: Courtesy the New Museum, New York

フェミニズムアートのアイコン、ジュディ・シカゴ。彼女は、出産、創造、パワーなどをテーマとした絵画、そして女性たちとの共同制作による大規模インスタレーション作品を通じて、女性の役割や歴史について考察してきた。現在、ニューヨークで回顧展を開催中のシカゴに、注目すべき出展作品とそこに込められた意図について聞いた。

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ナム・ジュン・パイクは、いかにして「ビデオ・アートの父」となったのか。ドキュメンタリー作品が伝える(あるいは伝えない)素顔と数奇な人生

『Nam June Paik: Moon is the Oldest TV』の1シーン。Photo: Courtesy Sundance Institute

今年1月19日から29日まで開催されたサンダンス国際映画祭で、ナム・ジュン・パイクのドキュメンタリー『Nam June Paik: Moon Is the Oldest TV(月は最古のテレビ)』がプレミア公開された。しかし本作は、「ビデオ・アートの父」と称されるこの現代アーティストの真の素顔に迫ることができたのか?

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