プラド美術館から知られざる名所まで、スペインで訪れるべき美術館・ギャラリー25選

ピカソゴヤダリベラスケスなど名だたる巨匠たちが生まれ、活躍したスペインは、まさにアートの宝庫。世界三大美術館の一つである国立プラド美術館から、フランク・ゲーリー設計のビルバオ・グッゲンハイム美術館まで、各地に様々なアート施設が点在している。今回は、スペインを訪れるなら一度は足を運びたい25の美術館・ギャラリーを厳選して紹介する。

プラド美術館。 Photo:Javier Paredes Perez Getty Images
国立プラド美術館。 Photo:Javier Paredes Perez Getty Images

1. ソフィア王妃芸術センター(Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía)

1986年に文化施設として活動を開始し、前国王フアン・カルロス1世の王妃ソフィアに敬意を表してその名が付けられた。18世紀末に建てられたサン・カルロス病院の建物を改装した本館と、増築された新館で構成されている。2万5000点の作品が収蔵されており、パブロ・ピカソの《ゲルニカ》(1937)がコレクションされていることでも知られている。常設展ではピカソ、ダリミロらスペインゆかりの巨匠たちの作品が多く展示されている。館内には12万冊以上の蔵書を誇る図書館や、レストラン、書店なども併設。

ソフィア王妃芸術センター
場所:C. de Sta. Isabel, 52, Centro, 28012 Madrid, Spain

2. 国立プラド美術館(Museo del Prado)

スペイン王室の美術コレクションを展示する王立美術館として1819年に設立され、世界三大美術館のひとつと数えられるまでの規模の美術館に成長した。かつてパブロ・ピカソが館長を務めたことでも知られている。油彩8000点超、彫刻1000点、素描8200件、さらに美術史に関する多くの文書を所蔵しており、その中にはベラスケスの《ラス・メニーナス(女官たち)》(1656)やゴヤの《着衣のマハ》(1800頃)、エル・グレコの《胸に手を置いた紳士》(1580頃)など歴史的に重要な作品も。近隣の王立植物園や王立天文台を含む一帯は世界遺産にも登録されている。

国立プラド美術館
場所:Calle de Ruiz de Alarcón, 23, 28014 Madrid, Spain

3. 国立ティッセン=ボルネミッサ美術館(Museo Nacional Thyssen-Bornemisza)

1920年代から壮大な美術品コレクションを収集したティッセン=ボルネミッサ男爵家の個人コレクションを基礎に、西洋美術を中心とした1000点以上の作品が所蔵されている。ルネサンスから20世紀のポップアートまで幅広い様式の絵画があり、西洋美術の流れを一望することができる。カラヴァッジョルーベンスレンブラントモネなど巨匠たちの作品のほか、ヨーロッパの美術館では唯一、19世紀の北米の絵画コレクションを所蔵している。

国立ティッセン=ボルネミッサ美術館
場所:P.º del Prado, 8, Centro, 28014 Madrid, Spain

4. マタデロ・マドリード(Matadero Madrid)

1908年から1928年にかけて使われていた食肉処理場および家畜市場を改装した文化・芸術センター。4000平方メートルの展示センターと、コンサートやショーを開催する広大な屋外スペースがあり、舞台芸術、デザイン、映画、文学などさまざまな文化活動の拠点となっている。「タイタニック号の伝説展」など没入型のデジタルアートを中心とした展示のほか、若手アーティストの企画展を開催しており、広大なスペースを利用したダイナミックな鑑賞体験を楽しむことができる。

マタデロ・マドリード
場所:Pl. de Legazpi, 8, Arganzuela, 28045 Madrid, Spain

5. 王立コレクション・ギャラリー(Galería de las Colecciones Reales)

王宮のすぐそばに位置し、25年の建設期間を経て2023年に開館。スペイン王室が5世紀にわたって収集してきた、絵画、彫刻、タペストリー、家具、装飾芸術など15万点以上の貴重なコレクションを所蔵しており、カラヴァッジョの《洗礼者ヨハネの首を持つサロメ》(1609頃)のほか、ゴヤ、ティツィアーノ、エル・グレコなど巨匠の名品が揃う。展示品は毎年3分の1ずつ入れ替えられ、常時約650点が公開されている。また、館内の展望台からは、かつて王室の狩猟場であった公園カサ・デ・カンポを一望することができる。

王立コレクション・ギャラリー
場所:C. de Bailén, s/n, Centro, 28013 Madrid, Spain

6. アルズエタ・ギャラリー(Alzueta Gallery Madrid)

芸術、工芸、デザインの中心地であるマドリードに位置する、明るく開放的な空間のギャラリー。アートやデザインにおけるミニマリズムの理解を促す現代アートの新しい発信拠点として、国内の著名作家から国内外の新進気鋭まで多様なアーティストを扱っている。毎月新たな展覧会が開催されているので、事前にHPで情報をチェックしよう。

アルズエタ・ギャラリー
場所:C/ Marqués de Monasterio,1, 28004 Madrid, Spain

7. エルビラ・ゴンサレス・ギャラリー(Galería Elvira González)

ヨーロッパとアメリカの近現代美術を専門としており、マーク・ロスコ、ジョアン・ミロ、オラファー・エリアソンリチャード・セラなど著名な作家の展覧会を開催してきた。国内外のアートフェアにも多数参加しているほか、須田悦弘の個展を開催するなど、海外の作家の発掘にも力を入れている。

エルビラ・ゴンサレス・ギャラリー
場所:Calle Hermanos Álvarez Quintero,1, Centro, 28004 Madrid, Spain

8. エル・グレコ美術館(Museo de El Greco)

後期マニエリスムの巨匠、エル・グレコ(1541-1614)の散逸していた作品を集める目的で設立され、現在は国営美術館となっている。トレドのユダヤ人地区の家の一つを改築し造られた同館には20以上の部屋があり、それぞれ16・17世紀の調度品を揃えてグレコが生きた時代の雰囲気を伝えている。館内にはグレコの「十二使徒の連作」など、トレドで制作された後期の作品を中心に23点が展示されている。

エル・グレコ美術館
場所:Paseo del Tránsito, s/n, 45002 Toledo, Spain

9. バルセロナ・ピカソ美術館(Museu Picasso de Barcelona)

サンタ・エウラリア大聖堂やカタルーニャ音楽堂などがある有名な観光スポットに位置する、歴史的な5棟のタウンハウスを改修して生まれた美術館。20世紀の巨匠パブロ・ピカソ(1881-1973)の幼少期から晩年までの約4000点におよぶ作品を所蔵し、「青の時代」「バラの時代」など、各時代における代表的な作品を鑑賞できる。なかでも、スペインで生活していた初期の作品群は特に充実しており、ピカソの中に芽生え始めていた芸術的感性や、創造性の過程をたどることができる。

バルセロナ・ピカソ美術館
場所:C/ de Montcada, 15-23, 08003 Barcelona, Spain

10. バルセロナ現代美術館(Museu d'Art Contemporani de Barcelona, MACBA)

建築家リチャード・マイヤーによって設計された、白を基調としたモダニズム建築が特徴。企画展では建物の構造を生かしたダイナミックな展示が行われている点も魅力だ。20世紀半ば以降のカタルーニャやスペインのアーティストの作品を中心に収蔵しており、ジョアン・ミロ《Oiseau》のほか、パウル・クレージャン=ミシェル・バスキアらの作品が常設展示されている。音楽やダンスのパフォーマンスを上演するための劇場も完備。

バルセロナ現代美術館
場所:Plaça dels Àngels, 1, Ciutat Vella, 08001 Barcelona, Spain

11. ヨーロッパ近代美術館(Museo Europeo de Arte Moderno, MEAM)

スペインの伝統であるリアリズム(写実主義)芸術は現代へと受け継がれ、アントニオ・ロペスなど多くの巨匠が生まれている。同館では、20世紀と21世紀の具象芸術と写実主義の作品を収蔵。230 点を超える大型作品を含む、現代の具象絵画と彫刻の膨大なコレクションを常設展示しているほか、写実絵画のアーティストによる企画展が定期的に開催されている。バルセロナ・ピカソ美術館からすぐ近くの旧ゴミス宮殿に位置し、歴史的な建物の中で作品を堪能することができる。

ヨーロッパ近代美術館
場所:Carrer de la Barra de Ferro, 5, Ciutat Vella, 08003 Barcelona, Spain

12. ガウディ博物館(Casa Museo Gaudí)

建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)の作品群で有名なグエル公園内に位置する、ガウディの旧邸宅を利用した博物館。館内には彼が使用していたベッドルームや礼拝堂など、当時の生活空間が再現されている。展示室ではガウディがデザインした家具や、建築の設計図が展示されており、彼の世界観を垣間見ることができる。

ガウディ博物館
場所:Carretera del Carmel, 23A (Park Güell), 08024 Barcelona, Spain

13. ミロ美術館(Fundació Joan Miró)

ジュアン・ミロ(1893-1983)が自身で構想し、現代美術の実験場として設立。親友のホセ・ルイ・セルトが設計した、自然光を多く取り入れた開放的な建物が特徴的だ。ミロの絵画・彫刻・タペストリー・陶芸・素描・版画など1万点以上のコレクションを所蔵しており、初期から晩年の作品を鑑賞することができる。ミロの若い現代芸術家の支援と現代美術の発展を目指す構想から、館内の展示室「Espai 13」は、若手アーティストの作品発表の場として使われている。

ミロ美術館
場所:Parc de Montjuïc, s/n, Sants-Montjuïc, 08038 Barcelona, Spain

14. アントニ・タピエス美術館(Fundació Antoni Tàpies)

スペインの前衛芸術を代表する作家、アントニ・タピエス(1923-2012)の作品を中心に展示する美術館。代表作や初期から晩年までの幅広い作品を収蔵・展示している。展示は4カ月ごとに入れ替わり、足を運ぶたび新しい作品に出会える。建物は著名な建築家リュイス・ドメネク・イ・ムンタネーが設計した歴史的建造物で、その上部にはタピエスの《雲と椅子(Núvol i cadira)》(1990)が設置されているので目印にしてもらいたい。

アントニタピエス美術館
場所:Carrer d'Aragó, 255, L'Eixample, 08007 Barcelona, Spain

15. モコ美術館(Moco Museum)

バルセロナ・ピカソ美術館の数軒隣にある美術館。歴史的なゴシック建築でありながら、展示空間はアートに馴染みがない人でも楽しめるポップな雰囲気だ。コンパクトな空間ながらも、アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア、バンクシー、キース・ヘリングKAWS草間彌生など著名な現代アーティストの作品を幅広く展示している。バンクシー作品が並ぶ展示スペースには、《Girl with Balloon》など、社会風刺を利かせた代表作が並ぶ。

モコ美術館
場所:Carrer de Montcada 25 08003 El Born, Barcelona, Spain

16. カン・フラミス美術館 (Museu Can Framis)

18世紀後半に建てられた織物工場をリノベーションした美術館。モダンな空間に、ピカソ、ダリ、ジョアン・ミロ、アントニ・タピエスなど、カタルーニャを代表する巨匠から、ローカルアーティストの作品まで幅広く展示している。敷地内には煙突や中庭が残されており、工場時代の雰囲気を伝えている。

カン・フラミス美術館
場所:Carrer de Roc Boronat, 116, 126, Sant Martí, 08018 Barcelona, Spain

17. サラパレス(Sala Parés)

1877年に創設された、世界的にも長い歴史を持つ美術ギャラリーのひとつ。バルセロナを中心とした芸術運動の発信地となっており、1901年にピカソが作品を初めて展示したほか、ジョアン・ミロなど多くの著名なアーティストが展覧会を開催した。今でも様々な展覧会やアートイベントを通して、スペイン内外のアーティストを紹介し続けている。

サラパレス
場所:Carrer de Petritxol, 5, Ciutat Vella, 08002 Barcelona, Spain

18. ヴィラ・デル・アルテギャラリー(Villa del Arte galleries)


バルセロナのランドマークのひとつ、ラ・セウ大聖堂の隣に位置する、バルセロナを代表する現代美術ギャラリー。スペイン国内の著名作家とともに、新進気鋭のアーティストの紹介にも力を入れている。ギャラリーには屋外彫刻庭園が隣接しており、ヘルベルト・メーラーとフリアン・セロン・ボラーニョスによる作品が展示されている。

ヴィラ・デル・アルテギャラリー
場所:Carrer de la Tapineria, 39, Ciutat Vella, 08002 Barcelona, Spain

19. ADNギャラリー(ADN Galeria)

現代美術を中心に、社会的・政治的なテーマに焦点を当てた作品の展覧会や、専門家や評論家を招いたプログラムを開催。商業的なアートギャラリーとしての役割と、文化的な貢献を両立している。展示スペースは3つあり、メインの部屋では主にコンセプチュアル・アートを中心とした彫刻作品を展示している。

ADN ギャラリー
場所:Carrer de Mallorca, 205, L'Eixample, 08036 Barcelona, Spain

20. ダリ劇場美術館(Dali Theatre-Museum)

サルバドール・ダリ(1904-1989)自身が設計・監修した世界最大級のシュルレアリスム美術館。建物から展示室まで全てダリの作品となっている。ダリの初期から晩年までの代表作や実験的作品、彫刻、インスタレーション、ジュエリーなど4000点以上を所蔵。エル・グレコ、マルセル・デュシャンなどダリがコレクションしていたアーティストの作品も展示されている。

ダリ劇場美術館
場所:Plaça Gala i Salvador Dalí, 5, 17600 Figueres, Girona, Spain

21. モンセラット美術館(Museu de Montserrat)

モンセラット山の修道院に隣接している美術館。西洋古典絵画をはじめ、エジプトや中東の考古学的遺物、宗教美術も多く所蔵する。カラヴァッジョ《悔悛する聖ヒエロニムス》(1605)やエル・グレコ、ピカソ、ダリ、ミロ、ルノワールなど、著名な画家の作品のほか、ピカソが13歳の時に描いた《老いた漁師》(1895頃)や、ダリの初期作品など他ではみることができない貴重なアートピースが揃う。

モンセラット美術館
場所:Monestir de Montserrat s/n, 08199 Catalonia, Barcelona, Spain

22. ビルバオ・グッゲンハイム美術館(Museo Guggenheim Bilbao)

建築家フランク・ゲーリーが設計した船のようなダイナミックな建物が特徴。リチャード・セラの大規模インスタレーション《The Matter of Time》(1997)、中谷芙二子の《霧の彫刻》(1970)など、構造を大胆に利用した現代アートが展示されていおり、鑑賞者は作品の中を移動したり触れたりして楽しむことができる。また、ジェフ・クーンズルイーズ・ブルジョワらの作品が常時展示されているほか、企画展ではアニッシュ・カプーア、草間彌生など、国際的なアーティストの大規模展が定期的に行われている。

ビルバオ・グッゲンハイム美術館
場所:Avenida Abandoibarra,2-48009 Bilbao, Bizkaia, Spain

23. マラガ・ピカソ博物館(Museo Picasso Málaga)

ピカソの生まれ故郷・マラガにあり、「自分の作品を生まれ故郷に残したい」というピカソ自身の願いに応えるかたちで設立された。16世紀のルネサンス様式の建築を再利用した同館で展示されているのは、ピカソが最期まで手元に置いていた希少なプライベートコレクションだ。絵画、彫刻、セラミック、版画など多岐にわたる作品が200点以上が常設展示されており、加えて特別展やイベントも定期的に開催されている。

マラガ・ピカソ美術館
場所:Palacio de Buenavista, Calle San Agustín, 8, 29015 Málaga, Spain

24. セビーリャ美術館(museo de bellas artes de sevilla)

15世紀から17世紀にかけてのスペイン黄金時代の絵画を中心に、中世から現代までの幅広い美術品を収蔵する。バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《無原罪の御宿り》(1678)やフランシスコ・デ・スルバランの宗教画など、セビリアゆかりの巨匠たちの作品が多数展示されているほか、エル・グレコやベラスケス、ゴヤといったスペイン美術史を代表する画家の作品も鑑賞することが出来る。美術館は歴史ある修道院を利用しており、建物の回廊や中庭も見どころだ。

セビーリャ美術館
場所:Plaza del Museo 9, 41001 Seville, Spain

25. エス・バラード パルマ現代美術館(Es Baluard Museu d'Art Modern i Contemporani de Palma)

地中海を臨むバレアレス諸島・マヨルカ島にある現代美術館。16世紀の要塞跡を活かし、城壁の上に作られたユニークな館内には、ピカソ、ミロ、ゴーギャンなど世界的に著名な近現代のアーティストとバレアレス諸島にゆかりのある作家の作品約800点が収蔵・展示されている。城壁沿いに屋外展示作品があるほか、徒歩圏内にパルマ大聖堂や港があり、島を巡りながら歴史とアートを楽しむことができる。

エス バラードパルマ現代美術館
場所:Plaça de la Porta de Santa Catalina, 10, Centre, 07012 Palma, Illes Balears, Spain

CULTURE GALLERY 2025.07.01
ウフィツィ美術館で見るべき名作23選──古代ローマ・ルネサンスの至宝やマニエリスムの代表作など
TEXT BY STEPHANIE CASH
ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》など、誰もが何かで一度は目にしたことがある有名絵画をはじめ、圧倒的な質と量の所蔵品を誇るウフィツィ美術館。イタリアの芸術・文化の豊かさを肌で感じられるこの美術館で見逃せない名作23点を紹介する。

1. ジョット《オグニサンティの聖母》 (1300-05年)Photo: Uffizi Gallery
ルネサンスの先駆けとも言えるこの作品は、西洋美術が新たな段階へと進むきっかけを作り、1世紀以上にわたってフィレンツェの画家たちに影響を与え続けた。【作品の詳細はこちら

2. シモーネ・マルティーニ《受胎告知》(1333年)Photo: Uffizi Gallery
上部に華麗な彫刻が施され、金箔とテンペラで描かれたこの大作は、ルネサンスへの移行期における傑作の1つ。【作品の詳細はこちら

3. パオロ・ウッチェッロ《サン・ロマーノの戦い:ニッコロ・マウルジ・ダ・トレンティーノは、ベルナルディーノ・デラ・カルダを倒した》(1435-40年頃)Photo: Uffizi Gallery
1432年のサン・ロマーノ(ピサ)の戦いを描いた3連作の板絵の1枚。【作品の詳細はこちら

4. ピエロ・デッラ・フランチェスカ《ウルビーノ公夫妻の肖像》(1473-75年)Photo: Uffizi Gallery
ルネサンス期の最も有名な肖像画の1つであり、傭兵隊長として活躍したフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公爵と、出産後に26歳で命を落としたその妻バッティスタ・スフォルツァを描いた作品。【作品の詳細はこちら

5. ピエロ・デル・ポッライオーロ、サンドロ・ボッティチェリ《7つの美徳》(1469-72年)Photo: Uffizi Gallery
仮想の最高裁判所のようにも見える威風堂々たるこの連作絵画には、7つの美徳を擬人化した女性像が描かれている。【作品の詳細はこちら

6. サンドロ・ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》(1485年)Photo: Uffizi Gallery
さまざまな雑貨に、この作品が印刷されているのを見たことがある人は多いに違いない。彼女はリーボックのスニーカーの売り上げに貢献し、著名アーティストのインスピレーションの源泉になってきた。【作品の詳細はこちら

7. イノシシ(紀元前2-1世紀)Photo: Uffizi Gallery
このリアルなイノシシは、無名のローマ人彫刻家による大理石の彫刻で、ヘレニズム時代のブロンズ像を参考にしたものと考えられている。【作品の詳細はこちら

8. バッチョ・バンディネッリ《ラオコーン》(1520-25年)Photo: Uffizi Gallery
叙事詩『アエネーイス』の一場面を表現した古代ギリシャの彫刻は、1506年にローマのエスクイリーノの丘で発見されて以来、数多くの芸術家たちに影響を与えている。【作品の詳細はこちら

9. ピエロ・ディ・コジモ《アンドロメダを救うペルセウス》(1510-15年)Photo: Uffizi Gallery
翼のあるサンダルを履いたペルセウスが空を飛び、尻尾の先がくるくる巻いた巨大な海の怪獣がアンドロメダを襲おうとする場面を描いている。【作品の詳細はこちら

10. レオナルド・ダ・ヴィンチ《東方三博士の礼拝》(1482年)Photo: Uffizi Gallery
1481年にダ・ヴィンチは、フィレンツェ近郊のサン・ドナート教会に飾るための絵を、アウグスチノ会の修道士たちから依頼された。【作品の詳細はこちら

11. ラファエロ《ヒワの聖母》(1506年2月以前)Photo: Uffizi Gallery
ラファエロの《ヒワの聖母》は、ミケランジェロの《聖家族》の近くに展示されている。2人の画家がともにフィレンツェに住んでいた時期に制作されたことを考えると、納得できる組み合わせだ。【作品の詳細はこちら

12. ミケランジェロ《聖家族(別名:トンド・ドーニ)》(1505-06年)Photo: Uffizi Gallery
ミケランジェロが完成させた板絵の中で唯一現存するトンド(家庭に飾る目的で描かれた円形宗教画)。【作品の詳細はこちら

13. ヘルマプロディートス(紀元2世紀)Photo: Uffizi Gallery
元前2世紀の古代ギリシャのブロンズ像をもとにしてローマ時代に作られたこの作品は、ギリシャのパロス島で採掘された大理石から彫られている。【作品の詳細はこちら

14. エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン《自画像》(1790年)Photo: Uffizi Gallery
画家ルイ・ヴィジェの娘で、有名な画商ジャン=バティスト=ピエール・ルブランの妻だったエリザベートは、肖像画で成功を収めた作家だ。【作品の詳細はこちら

15. パルミジャニーノ《長い首の聖母》(1534-40年)Photo: Uffizi Gallery
聖母の長い首と指、そして乳首とへそが見える薄布の衣服が描かれたこの絵には、典型的な聖母子像にはない官能性がある。【作品の詳細はこちら

16. ポントルモ《エマオの晩餐》(1525年)Photo: Uffizi Gallery
ポントルモの《エマオの晩餐》は、復活したイエスが旅人に扮し、2人の弟子とともに食卓にいる様子を描いている。【作品の詳細はこちら

17. ロッソ・フィオレンティーノ《エテロの娘たちを守るモーセ》(1523-27年)Photo: Uffizi Gallery
筋骨隆々の男たちが、カンバスから飛び出そうな勢いで前面に押し出されている混乱したシーンは、聖書の物語の一場面で、そこに登場するモーセが活劇のヒーローのように描かれている。【作品の詳細はこちら

18. ティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》(1538年)Photo: Uffizi Gallery
16世紀のヴェネツィアでは横たわる裸婦像が大流行した。【作品の詳細はこちら

19. カラヴァッジョ《バッカス》(1598年)Photo: Uffizi Gallery
カラヴァッジョは、たびたび暴力沙汰を起こしただけでなく、(殺人を含む)より重大な犯罪に関わったことでも知られる。【作品の詳細はこちら

20. ヘリット・ファン・ホントホルスト《Supper Party With Lute Player》(1619年頃)Photo: Uffizi Gallery
オランダのカラヴァッジスティ(カラヴァッジョの追従者、カラヴァッジョ派)のリーダーだったホントホルストは、キアロスクーロ(陰影法)を極限まで追求した画家だ。【作品の詳細はこちら

21. アルテミジア・ジェンティレスキ《ホロフェルネスの首を斬るユディト》(1620年頃)Photo: Uffizi Gallery
この有名な物語は多くの画家が題材として取り上げているが、その中でも最も真に迫ったものの1つがこの作品だ。【作品の詳細はこちら

22. ユストゥス・スステルマンス《Madonna “Domenica delle Cascine,” la Cecca di Pratolino, e Pietro Moro》(1634年)Photo: Uffizi Gallery
人物同士がやり取りをしている瞬間をカメラで捉えたかのように描写されている。【作品の詳細はこちら

23. レンブラント《Portrait of an Old Man (The Old Rabbi)》(1665年)Photo: Uffizi Gallery
無数のキリスト教美術が並ぶ中、ユダヤ教の聖職者であるラビを描いた肖像画。【作品の詳細はこちら

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