【2025年下半期】日本のアートフェア&芸術祭20選。Tokyo Gendai、国際芸術祭あいち、中之条ビエンナーレetc.

キュレーターやギャラリストなど、アートの専門家たちが提案する新たな視点やアートのトレンドを直に見て楽しめるのが「アートフェア」と「芸術祭」だ。アートフェアでは名だたる実力派ギャラリーが認めた作家たちを一度に見て回ることができ、芸術祭ではその場所ならではのサイトスペシフィックな作品に出会うことができる。2025年下半期に開催されるものの中から20のイベントを紹介する。

GO FOR KOGEI 2024 磯谷博史 展示風景
GO FOR KOGEI 2024 磯谷博史 展示風景

今年上半期に開幕した「大阪・関西万博」や「瀬戸内国際芸術祭」の話題が続く中、下半期もTokyo Gendaiや国際芸術祭あいち、中之条ビエンナーレなど、見逃せない催しが目白押しだ。年末にかけて開催される沢山の「アートフェア」「芸術祭」の中から、20イベントを厳選した。夏休みや芸術の秋の旅行計画の参考にしていただきたい。

【8月】

1. 瀬戸内国際芸術祭2025

豊福亮「黄金の海に消えた船」Photo:Shintaro Miyawaki
塩田千春「線の記憶」 Photo:Shintaro Miyawaki
ヤコブ・ダルグレン「色彩の解釈と構造」 Photo:Shintaro Miyawayaki
≪小さなお店プロジェクト≫ ザ・キャビンカンパニー「休校書店 メコチャン」 Photo:Shintaro Miyawaki

国内外から絶大な人気を誇る3年に1度の芸術祭。瀬戸内海の島々に、アーティスト222組のサイトスペシフィックな作品があふれる。注目の新作作家は、ホンマタカシ塩田千春など。夏・秋会期では、春会期未公開だったカンボジアのソピアップ・ピッチ(小豆島)や、夏のみの新エリアの志度・津田エリアではやんツーの作品などが見られる。今春、芸術祭の会場でもある直島新美術館が開館し、話題となっている。こちらも是非訪れておきたい。

瀬戸内国際芸術祭2025
日程:夏会期 8月1日(金)〜 31日(日)/秋会期 10月3日(金)〜 11月9日(日)
会場:直島、豊島、女木島など瀬戸内海の島々と沿岸部(全17エリア)

2. 浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA

2024年の展示風景。
2024年の展示風景。
2024年の展示風景。
浅間国際フォトフェスティバル PHOTO MIYOTA メインビジュアル

浅間山麓の大自然の中、写真の楽しさや多様な表現を五感で感じるアートフォトの祭典。屋外の広い敷地を使ったダイナミックでユニークな見せ方の展示は、他にはない鑑賞体験となる。今年のテーマは「Unseen Worlds まだ見ぬ世界へ」。視覚で捉えきれない瞬間や時間までも可視化する写真を通じて、見えるものと見えないものが交錯する瞬間に出会う。写真教室などのイベントや、長野らしいフードやクラフトが並ぶマルシェなども週末に開かれる。

浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA
日程:8月2日(土)~ 9月30日(火)
会場:MMoP(長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1)

3. 神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond

周逸喬《赤と緑の行き違い》 撮影:高嶋清俊 2024年
宮永愛子《辻の音》 撮影:高嶋清俊 2024年
いくらまりえ《おいで おいで》 2024年

神戸市・六甲山上で毎年開催される、自然と現代アートが響き合う芸術祭。2010年の開催から延べ580組以上のアーティストが参加してきた。メイン会場には今年、六甲山のシンボルとして、奈良美智の立体作品《Peace Head》がお目見えする。明治期以前まで資源の乱獲のせいで長く荒廃した六甲山の歴史から、全体テーマには「環境への視座と思考」が選ばれた。須田悦弘ミケーレ・デ・ルッキ(イタリア)、やなぎみわ、岩崎貴宏、山田愛ら60組以上が参加する。

神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond
日程:8月23日(土)~ 11月30日(日)
会場:ROKKO森の音ミュージアム(神戸市灘区六甲山町北六甲4512‐145)周辺など全9会場

【9月】

4. Tokyo Gendai

2024年の会場風景。Photo: Tokyo Gendai
2024年の会場風景。Photo: Tokyo Gendai
2024年の会場風景。Photo: Tokyo Gendai

最新のアートシーンが一望できる世界水準の国際アートフェアは、3回目となる今年、夏から秋へ開催を移行。世界的な優良ギャラリーのPaceSadie Coles HQ、初登場のGalerie Eva Presenhuberなど65 ギャラリーが参加する。メインとなるのは有名ギャラリーが集まる「Galleries」。ほかに、注目株や中堅作家を紹介する「Hana ‘Flower’」、アジアの有名作家に注目する「Eda ‘Branch’」の計3セクションを中心に展開。特別展示として、中井波花、三嶋りつ惠ら現代アートの文脈で工芸を技法として用いる女性アーティストの作品を紹介する「Tsubomi ‘Flower Bud’」が設けられる。また、今年は新進作家を表彰するアワードが新設。

Tokyo Gendai
日程: 9月11日(木)〜 14日(日)(11日はプレビュー)
会場:パシフィコ横浜(神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1)

5. TENNOZ ART WEEK 2025

2023年の会場風景。photo AYA KAWACHI
2023年の会場風景。photo AYA KAWACHI
ナイル・ケティング「Blossoms – fulfilment」イメージ。
「諏訪敦|きみはうつくしい」イメージ。

アートフェア「Tokyo Gendai」のコラボ企画として、アート施設の集積地・天王洲エリアで寺田倉庫が開催を重ねてきた。期間中は多数の展覧会が開かれるが、映像やサウンドなど多様な表現を駆使してきたナイル・ケティングの展示は必見だ。日本初公開となるパフォーマティブ・インスタレーションは、展示空間だけでなく都市空間をも巻き込む形で展開するという。諏訪敦の約3年ぶりとなる大規模個展「諏訪敦|きみはうつくしい」も見逃せない。

TENNOZ ART WEEK 2025
日程:9月11日(木)~ 15日(月・祝)
会場:東京・天王洲運河周辺

6. GO FOR KOGEI 2025

舘⿐則孝《ディセンディングペインティング“雲⿓図”》 2024年 アクリルエマルジョンペイント Photo: Watanabe Osamu
GO FOR KOGEI 2024 岩村遠 展示風景
GO FOR KOGEI 2024 松山智一 《All is Well Blue》 2024年 オクタルミナファブリック
GO FOR KOGEI 2024 磯谷博史 展示風景
桑⽥卓郎 展示風景 桑田卓郎+く「窯揚げうどん」 (Gallery & Restaurant 舞台裏、2025年) Photo: Kumi Nishitani

古くからものづくりが受け継がれる北陸から、ジャンルにとらわれない新たな⼯芸の⾒⽅を提示する。2020年の初開催から、工芸を現代アートやアール・ブリュット、デザインなどと横断的に紹介してきた。今年のテーマは、⺠藝運動の柳宗悦の⾔葉から「⼯芸的なるもの」に決定。完成作品だけでなくその周辺に広く目を向ける。会場は伝統的な町並みが残る富山県と石川県の2つの地域。暮らしに息づく工芸を肌で感じられるのも、この芸術祭ならでは。

GO FOR KOGEI 2025
日程:9月13日(土)〜 10月19日(日)
会場:富山県富山市(岩瀬エリア)、石川県金沢市(東山エリア)

7. 中之条ビエンナーレ2025

ミア・オ 山と谷の風景 Photo: Fumihito Nagai
クリスティアン・ボッフェリ Il Mondo è una grande casa 3 Photo: Fumihito Nagai
大野光一 ここでてをふる Photo: Fumihito Nagai
テレサ・クレア 光の存在 Photo: Fumihito Nagai

群馬県北西部の山村地域・中之条町で、隔年開催される国際現代芸術祭。温泉街、ノスタルジックな商店街の空き店舗、元養蚕農家の古民家など、会場となる土地の特色が作品に色濃く反映される。10回目の今年のテーマは「光ノ山」。蚕を育ててつむいだ光り輝く絹糸、鉄鉱石を採掘した山……かつてのこの地の光景を理想郷として未来に思いを馳せる。参加は、いくらまりえ、石黒賢一郎、大野光一、クリスティアン・ボッフェッリ、西島雄志、藤森哲ほか。

中之条ビエンナーレ2025
日程:9月13日(土)~ 10月13日(月・祝)
会場:群馬県中之条町内(中之条市街地・伊参・四万温泉・沢渡暮坂・六合エリア)

8. 国際芸術祭あいち2025

バゼル・アッバス & ルアン・アブ⹀ラーメ
《May amnesia never kiss us on the mouth: only sounds that tremble through us》 2020–22
Photo: Christian Øen
© Astrup Fearnley Museet, 2023.
シモーヌ・リー《Untitled》 2023-24
©Simone Leigh, courtesy the artist and Matthew Marks Gallery
西條茜《果樹園》 2022
Photo: Takeru Koroda
Courtesy of ARTCOURT Gallery
森美術館蔵
冨安由真《The Doom》 2021
Photo: 西野正将
Courtesy of Art Front Gallery.

あいちトリエンナーレの名称でスタートし、3年に1度開催。今年は中東出身のフール・アル・カシミが芸術監督を務め、日本、中東、アフリカ、中南米など非欧米圏のアーティストを多数紹介する。テーマ「灰と薔薇のあいまに」は、人間の環境破壊を嘆いたシリアの詩人・アドニスの詩の一節。作家たちの多様なアイデンティティから人と環境の関係を見つめ直す。加藤泉永沢碧衣西條茜杉本博司冨安由真、ロバート・ザオ・レンフイ(シンガポール)ら61組が参加。

国際芸術祭あいち2025
日程:9月13日(土)〜 11月30日(日)
会場:愛知芸術文化センター(愛知県名古屋市)、愛知県陶磁美術館(愛知県瀬戸市)、瀬戸市内

9. さどの島銀河芸術祭2025

2024年展示作品 うかのしし―ほしをさすふね、銀河獅子舞 杉原信幸 × 中村綾花
2024年展示作品 《堆鐵》「Iron Stacking: Build Your Way」ウー・チェン・シン
2024年展示作品 かたちびと - katachibito – 計良宏文 × 高木由利子
2024年展示作品 RED 渡辺志桜里
参加アーティストのChim↑Pom from Smappa!Group 撮影: 山口聖巴 Photo: Seiha Yamaguchi
参加アーティストの できやよい
DOMMUNE Presents「LANDSCAPE MUZAK」PROJECT SADO♯3 灰野敬二 × DOMMUNE「虚能」

新潟県佐渡市の島民が主導し、2021年に生まれた国際芸術祭。今回は秋会期をコア期間として、冬までアートの展示期間を拡大した。かつて北前船がさまざまな文化を運んできた佐渡の歴史から、テーマは毎回「過去と未来の帰港地」としている。豊かな自然、歴史、独自の伝統文化など、離島で育まれた多彩な風土を、国内外のアーティストが作品やパフォーマンスに昇華する。Chim↑Pom from Smappa!Group、できやよいが新作を発表する。

さどの島銀河芸術祭2025
日程:秋会期9月19日(金)〜 11月9日(日)/冬会期2026年1月23日(金)〜 3月8日(日) 
会場:新潟県佐渡市の佐渡島内各所(両津エリアが中心)

10. BIWAKOビエンナーレ2025 "流転~FLUX"

江頭誠 「ブランケットが薔薇でいっぱい」BIWAKOビエンナーレ2022
江頭誠 photo by Kaho Okazaki
エヴァ・ペトリッチ(Eva Petric) 「Incubator of e@motion, we all originate from this heart」 BIWAKOビエンナーレ2022
エヴァ・ペトリッチ Eva Petric
Kikoh Matsuura 「幽玄」プレBIWAKOビエンナーレ2025(2023年製作)
Kikoh Matsuura

2001年に始まった国際芸術祭で、公共空間でのアート展⽰のさきがけ。近江⼋幡市内の旧市街地に点在する江⼾・明治期の町家や、山腹にある聖徳太子ゆかりの寺、有人島などを会場にする。アート展示のための整備は、空き家の解消も目的にしている。万物が変化し流転するなか、アートは人類が存在する限り消え去らないという信念から設けられたテーマ「流転〜FLUX」のもと、江頭誠、Kikoh Matsuura、エヴァ・ペトリッチら9ヵ国約70組のアーティストたちが共演する。ワークショップやコンサートも随時開催される。

BIWAKOビエンナーレ2025 "流転~FLUX"
日程:9月20日(土)〜 11月16日(日)
会場:滋賀県・近江八幡旧市街地ほか

11. ART FAIR ASIA FUKUOKA 2025

2024年の会場風景。
2024年の会場風景。

アジアの玄関口・福岡で開かれる、アジアに特化したアートフェア。会場は国内最大級の広さを誇り、昨年は総額2億8000万円が取引された。記念すべき10回目の今年は、ギャラリーブースや、学校など団体とのコラボといったこれまでの柱に、2つの新セクションが加わる。それぞれパフォーマンスアートや大型インスタレーションに特化したもので、新しい試みに期待が高まる。参加は小山登美夫ギャラリーミヅマアートギャラリー東京画廊+BTAP、九州産業大学ら90団体を予定。

ART FAIR ASIA FUKUOKA 2025
日程: 9月26日(金)~ 28日(日)
会場:マリンメッセ福岡B館(福岡県福岡市博多区沖浜町2-1)

12. 岡山芸術交流2025

岡山芸術交流2025 キービジュアル
©Okayama Art Summit 2025
Left: Photo by Andrea Rossetti
岡山芸術交流2025 キービジュアル ©Okayama Art Summit 2025 Left: Photo by Andrea Rossetti
岡山芸術交流2025 キービジュアル ©Okayama Art Summit 2025 Right: Photo by Gautier Deblonde
岡山芸術交流2025 キービジュアル ©Okayama Art Summit 2025 Left: Photo by Andrea Rossetti
岡山芸術交流2025 キービジュアル ©Okayama Art Summit 2025

3年に1度の、コンセプチュアルな現代アートの国際展。今年は全ての鑑賞を無料にすると発表し話題を呼んだ。アーティスティック・ディレクターはアーティストのフィリップ・パレーノが務め、約30組のゲストは建築家、デザイナー、科学者、作家、思想家と多ジャンルだ。大半を外国勢が占め、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(スイス)、プレシャス・オコヨモン(イギリス)、ミレ・リー(韓国)、島袋道浩らが参加する。テーマの「青豆の公園」は、村上春樹の小説『1Q84』に登場する謎めいた人物「青豆」からイメージした。街中の公共空間などを、現実と想像が交わる場へと変貌させる。

 岡山芸術交流2025
日程:9月26日(金)〜 11月24日(月)
会場:岡山県岡山市北区の岡山城・岡山後楽園周辺

【10月】

13. 舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」

昨年の東京芸術祭2024の様子 photo by 中川達彦
岡田利規 ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』Photo by Yusei Fukuyama
東京芸術劇場プレイハウス
Planet[wanderer] © Rahi Rezvani

秋の東京を彩る国際的な舞台芸術祭が誕生した。記念すべき第1回は演劇作家、小説家、演劇カンパニー「チェルフィッチュ」主宰の岡田利規をアーティスティック・ディレクターに迎え、国内外の多様な舞台芸術作品15演目を予定。注目したいのは、彫刻家の名和晃平と振付家ダミアン・ジャレによるコラボレーション作(11⽉1⽇~3日)。名和が舞台美術を手掛け、彫刻やダンスの領域を超えた表現を生み出す。シンポジウムやワークショップなども。

舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」
日程:10月1日(水)〜 11月3日(月祝)
会場:東京芸術劇場(東京都豊島区西池袋1-8-1)、GLOBAL RING THEATRE〈池袋西口公園野外劇場〉ほか

14. ひろしま国際建築祭2025

LLOVE HOUSE ONOMICHI 撮影:Ryo Takatsuka
「プリツカー建築賞」を受賞した日本の建築家に焦点を当てた企画展が開催される尾道市立美術館 写真提供:尾道市立美術館
ふくやま美術館 写真提供:福山観光コンベンション協会
まちなか文化交流館 「Bank」 photo: Naotake Maeda
藤本壮介 photo: David Vintiner
石上純也 ©CHIKASHI SUZUKI
川島範久
VUILD/ 秋吉浩気 photo: 齋藤誠一

建築文化の祭典が初開催を迎える。8つの展示でドローイングや模型、動画、インスタレーションなどが紹介され、参加する21組の建築家・作家には、故人を含め豪華な面々が名を連ねる。未来を担う建築家に注目した展示では、藤本壮介石上純也、川島範久、VUILD/秋吉浩気、Clouds Architecture Officeを紹介。「プリツカー賞」の日本人受賞者をテーマにした展示は、安藤忠雄、磯崎新伊東豊雄坂 茂、山本理顕ら全9人を取り上げる。ビジョイ・ジェイン(スタジオ・ムンバイ)が設計した宿泊施設LOGでの企画展も。今後は3年に一度の開催を目指す。

ひろしま国際建築祭2025
日程:10月4日(土)〜 11月30日(日)※会場により異なる
会場:尾道市立美術館など、広島県福山市・尾道市内7会場

15. MEET YOUR ART FESTIVAL 2025

2024年に運河沿いで開催されたLEDビジョンでの映像作品の放映
2025年も引き続き、天王洲運河一帯(寺田倉庫を中心とした7会場)を挙げて開催される。(画像は2024年のもの)
2024年のアートエキシビジョン「SSS」会場風景 Photo by Keizo Kioku
2024年のアートフェア「MEET YOUR ARTISTS」会場風景。Photo by Keizo Kioku
2024年のライブパフォーマンス会場風景。三浦大知のパフォーマンスはフリーライブ会場史上最高動員を記録した。
ライブペイントの様子

アートを軸に、音楽・食・ファッションなどの隣接したカルチャーを横断するアートフェスティバル。森山未來がアーティスティック・ディレクターを務めるアートエキシビションや、運河の船上ステージで行われる音楽ライブ、全国から出店者が集うアートやフードのマーケットなど内容は盛りだくさん。トークセッションやナイトシアターも予定される。石塚源太、折元立身、篠田桃紅、Chim↑Pom from Smappa!Group×小室哲哉、みょうじなまえ山田康平やんツー、Lea Embeliなど70組以上約300点の作品が集う。

MEET YOUR ART FESTIVAL 2025
日程:10月10日(金)〜 13日(月祝)(10日はマーケット、ライブのみ)
会場:寺田倉庫を中心とした東京・天王洲運河一帯

16. 東京ビエンナーレ2025

さんぽ大学フィールドワークの様子。
藤森照信のレクチャーと看板建築プロジェクト散歩イメージ。

東京の街を舞台にした2年に1度の国際芸術祭。海外在住のアーティストからもプロジェクトを募集し、美術家たちが街に深く入り込んで地域住民とともに作品を作り上げる。今回のテーマは「いっしょに散歩しませんか?」。散歩の過程で出会う全ての出来事をアートととらえ、街を歩く芸術祭としての魅⼒を探究する。実際に歩きながら散歩をアカデミックに読み解く「さんぽ⼤学」や、街中にあるアートを再発⾒してマップを作るプロジェクトなどもある。

東京ビエンナーレ2025
日程:10月17日(金)〜 12月21日(日)※予定
会場:東叡山 寛永寺(東京都台東区)、エトワール海渡リビング館(東京都千代⽥区)ほか上野、秋葉原、日本橋、八重洲エリアなど

【11月】

17. アートウィーク東京

2024年度のキッズ・ユース向けガイドツアー&ワークショップの様子
Courtesy Art Week Tokyo
2024年度のAWT FOCUS「大地と風と火と:アジアから想像する未来」会場外観(大倉集古館、東京) Courtesy Art Week Tokyo
アートウィーク東京の参加美術館・ギャラリーを結ぶ無料のシャトルバス「AWT BUS」(2024年度) Courtesy Art Week Tokyo
2024年度のAWT FOCUS「大地と風と火と:アジアから想像する未来」展示風景(大倉集古館、東京) Courtesy Art Week Tokyo
2025年のAWT BARで提供されるアーティストカクテル。左から、⼩沢剛による「汎⼤陸(パンゲア)」、Chim↑Pom from Smappa!Groupによる「ゴールドエクスペリエンス」、やなぎみわによる「elevator girls」。
松沢一応による2025年のAWT BARの完成イメージ。© ichio matsuzawa office

作品の収集を目的とするアートフェアと、アートを学ぶスクールをかけ合わせたような新たな形のアートイベント。東京のアートシーンを象徴する都内50以上の美術館・ギャラリーと独自のプログラムが行われる会場を無料シャトルバスで繋ぐ。今年のアートディレクターはグラフィックデザイナーの上⻄祐理が務める。⼤倉集古館で開かれる、展示作品を“買える”展覧会「AWT FOCUS」は、国際芸術祭・ドクメンタ14の芸術監督を務めたアダム・シムジックがキュレーションする。世界的建築家の妹島和世が設計担当の建築家を選定する、建築・食・アートのコラボバー「AWT BAR」も注目だ。選りすぐりの映像作品を上映する「AWTVIDEO」も。

アートウィーク東京
日程: 11月5日(水)~ 9日(日)
場所:東京国⽴近代美術館、森美術館、銀座メゾンエルメス フォーラムほか東京都内の美術館やギャラリーなど50カ所以上

18. Art Collaboration Kyoto

2024年の会場風景。Photo: Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki
2024年の会場風景。Photo: Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki
2024年の会場風景。Photo: Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki
2024年の会場風景。Photo: Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki

秋の京都を舞台に開催される現代美術のフェアで、世界トップクラスのギャラリーが名を連ねる。日本の各ギャラリーが海外のギャラリーをゲストに迎えて1つのブースをシェアする「ギャラリーコラボレーション」が最大の特徴だ。今回はANOMALY(東京)がBarbati Gallery(ヴェネツィア)を、イムラアートギャラリー(京都)がTristan Hoare Gallery(ロンドン)を、MISAKO & ROSEN (東京)がGalerie Max Mayer(ベルリン)を招く。京都ゆかりのアーティストや作品を紹介する「キョウトミーティング」や、ドイツと日本のゲストキュレーターによる企画展も見逃がせない。

Art Collaboration Kyoto
日程:11月13日(木)〜 16日(日)(13日はプレビュー)
会場:国立京都国際会館(京都府京都市左京区宝ヶ池)ほか

19. KOGEI Art Fair Kanazawa 2025

「KOGEI Art Fair Kanazawa 2024」会場風景
「KOGEI Art Fair Kanazawa 2024」会場風景
「KOGEI Art Fair Kanazawa 2024」会場風景

伝統工芸の街・金沢で開かれる、国内で唯一「工芸」に特化したアートフェア。「ホテル型」の展示が大きな特徴で、ギャラリーごとに客室1部屋を使ってそれぞれの世界観を演出。アートのある暮らしを見せながら、新しい工芸の価値観や美意識を発信する。昨年は国内を中心に40ギャラリー、約210人の作家が出展。部屋やフロアには、若手から有名作家まで、伝統技法に裏打ちされた斬新な表現の陶磁、金工、漆、ガラス作品が並んだ。

 KOGEI Art Fair Kanazawa 2025
日程: 11月28日(金)〜 30日(日)(28日はVIPプレビュー)
会場:ハイアットセントリック金沢 2・4・5F(石川県金沢市広岡1-5-2)

【12月】

20. TOKYO ART BOOK FAIR 2025

2024年の会場風景。
2024年の会場風景。
2024年の会場風景。

アジアでも最大規模の、アート関連の出版物に特化したブックフェア。個人のアーティスト、出版社、ギャラリーなど約350組が出展し、2週に渡って入れ替わりながら、個性豊かなアートブック、カタログ、ZINEを紹介する。例年、ユニークなテーマの展覧会が開かれ、ひとつの国や地域の出版文化にフィーチャーする「ゲストカントリー」も人気の企画。書籍は比較的価格帯が手頃なため、アートに触れる入り口にもぴったり。

TOKYO ART BOOK FAIR 2025
日程:12月11日(木)~ 14日(日)、19日(金)~ 21日(日)
会場:東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1)

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