建築と庭園を融合した「カルダー・ガーデン」が9月フィラデルフィアにオープン。年会費は98ドルから

アメリカ・フィラデルフィアで建築が進められていたカルダー・ガーデンが、今年9月21日にオープンする。動く彫刻「モビール」で知られるアレクサンダー・カルダーの作品を展示する美術館棟と彫刻庭園で構成される。

フィラデルフィアのカルダー・ガーデン完成予想図。Photo: Courtesy Herzog & de Meuron

5月20日、アレクサンダー・カルダーの作品を一覧できるカルダー・ガーデンのオープン日が9月21日になることが正式に発表された。4年前から準備を進めてきた同施設は、フィラデルフィアのベンジャミン・フランクリン・パークウェイ沿いに位置し、フィラデルフィア美術館やバーンズ財団などの主要な文化施設にも近い。このバーンズ財団とのパートナーシップの下でカルダー・ガーデンは運営されることになるが、これは異例の取り組みだ。

1月にカルダー・ガーデンは、キュレーターのフアナ・ベリオをシニアディレクターに迎えることを発表。そのときは、9月にオープンするとだけ明かされていた。なお、ベリオはこれまで、ホイットニー美術館のインディペンデント・スタディ・プログラムに所属していた。

カルダー・ガーデンは、世界的建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロン設計の建物と、オランダのランドスケープ・デザイナーでナチュラリスティックガーデンの第一人者、ピート・アウドルフが手がける彫刻庭園から構成される。その両方で、カルダーの孫にあたるアレクサンダー・「サンディ」・ロウワーが代表を務めるカルダー財団がキュレーションしたカルダーの作品群が、入れ替えられながら展示される。

オープン日の発表と同時に、カルダー・ガーデンは新しいウェブサイト(デザインはニューヨークを拠点とするデザインスタジオ、カールソンウィルカー)を公開。会員制度の詳細も明らかになった。年会費は98ドルからで、カルダー・ガーデンとバーンズ財団の両方にいつでも無料で入場できる。会員募集と一部の前売り券の販売は、今週から開始される。(翻訳:石井佳子)

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