大学生が初発掘で快挙! 開始90分で9世紀「黄金の謎の遺物」を発見

イギリス・ノーサンバーランド州リーズデールで7月に行われた発掘調査で、初参加の大学生が開始90分で9世紀の金の装飾品を探り当てた。

イギリス・ノーサンバーランド州で行われた発掘調査で大学生が見つけた遺物。Photo: Facebook/Newcastle University

イギリス・ノーサンバーランド州のリーズデールで行われた発掘調査で、初めて参加したニューカッスル大学の学生ヤラ・ソウザが、開始90分で金の装飾品を発見したとBBCが伝えた。

ソウザはアメリカ・フロリダ州からの留学生で、発掘調査は初参加だった。彼女が見つけたのは、金で作られた全長4センチの装飾品で、一端が丸く突出している。実は2021年にも、同じ場所でソウザのものとそっくりな金の装飾品が見つかっている。金属探知機愛好家のアラン・グレイが発見したもので、今回の調査も、グレイの件がきっかけで企画された。

研究者によると2つの遺物は9世紀ごろのもので、上流階級の宗教的または儀式的な目的で使用された可能性があるという。

発見に喜ぶニューカッスル大学の学生、ヤラ・ソウザ。Photo: Facebook/Newcastle University

ソウザはこの発見に大喜び。BBCに、「初めての発掘調査でこんなに早く何かを見つけるなんて、信じられません。1000年以上も埋まっていたものを発見するのは驚くべきことでした。本当に夢中になってしまいました」と語った。

これらの遺物が見つかったリーズデールはノーサンバーランド国立公園内の谷に位置し、声明によると、古代ローマにおける主要な街道だったデレ・ストリートに近い。ニューカッスル大学の考古学者、ジェームズ・ジェラードは、「デレ・ストリートは、ローマ時代以降も長い間主要な交通路として使われていたことがわかっています。今回の発見から、この街道は、当時高い地位にある人々が利用していたことが明らかになりました。この一対の遺物は宗教的な意味合いで意図的に埋められた可能性があります」と話す。

一方で、ニューカッスルのグレート・ノース博物館ハンコックの発見物連絡担当官であるアンドリュー・アゲートは、この調査プロジェクトが、「金属探知機愛好家と考古学者が協力して、ノーサンバーランドの歴史についての理解を深める素晴らしい例です」と称えた。

2つの遺物はニューカッスル大学などでさらに分析が行われ、その後グレート・ノース博物館ハンコックに展示される予定だ。

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