嵐の後に2500年前の短剣が姿を現す! 浜辺を散歩中の金属探知機愛好家が発見した「真の芸術品」

ポーランドで、2人の金属探知機愛好家が嵐の後の浜辺を探索したところ、保存状態の良い2500年前の短剣が見つかった。地元の博物館は、その造形の美しさを領内一と絶賛している。

嵐の後の浜辺で見つかった2500年前の短剣。Photo: Museum of the History of the Kamień Region

ポーランド北西部のポメラニアで、嵐の後の浜辺を2人の金属探知機愛好家が探索したところ、2500年前の短剣が見つかった。

マイアミ・ヘラルド紙によると3月30日、金属探知機愛好家のジャツェク・ウコフスキとカタジナ・ヘルジックはバルト海沿岸を訪れ、金属探知機を持って浸食された崖をくまなく探した。すると最近崩壊した粘土の塊に探知機が反応。そこから全長25センチの短剣が出てきた。

2人は短剣をカミェン地方歴史博物館に持っていった。博物館は短剣を、少なくとも2500年前にさかのぼるものであると特定。そして刃の根元に、星に囲まれた小さな三日月のようなシンボルが2列並んでおり、刃の全体には星を線で繋いだ星座のような形が並んでいることを確認した。このデザインと装飾から、博物館の専門家たちは短剣が太陽崇拝と関連しており、特別な儀式的意義を持っていた可能性があると考えている。

短剣の根元の拡大図。Photo: Museum of the History of the Kamień Region

短剣の造形について、同館の館長であるグジェゴシュ・クルカはポーランドのニュースメディアPAPの取材で、「真の芸術品です!ポーランド領内で発見された短剣の中で、このような美しいものを見たことがありません」と絶賛した。

同館では現在も短剣の合金の組成や使用の痕跡を調査中だ。さらに今後は、短剣が作られた場所が特定され、古代の交易ルートが明らかになることも期待されている。

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