1000年前の黄金の耳飾りや銀貨などがオランダで見つかる。「オランダでは極めて珍しい発見」
オランダ国立古代博物館は、同国の歴史家が2021年に発見した装飾品やコインなどの宝物が、約1000年前の中世にさかのぼるものだとする鑑定結果を発表した。
4つの黄金の耳飾りと2枚の金片、銀貨39枚が見つかったのは、北ホラント州の小都市ホーフワウトだ。
発見者のロレンツォ・ライターは、金属探知機を使ってこの宝物を探り当てたが、オランダ国立古代博物館の専門家による洗浄や鑑定、年代測定が行われていたこの2年間、発見の事実は伏せられていた。
「見つかったのが非常に貴重なものと知り、あまりの感動でうまく言葉にできません。これほどのものを発見できるとは思ってもみませんでした」と、ライターはロイター通信の取材に答えている。
銀貨の1枚は1250年頃に埋められたと見られるが、一緒に見つかった装飾品については、さらに2世紀ほどさかのぼる時代に作られたものとされる。国立古代博物館によると、「中世盛期の黄金の宝飾品がオランダで見つかるのは極めて珍しい」という。
宝物が埋められた理由は分かっていないが、同博物館はホーフワウトが13世紀半ばに西フリースラントとオランダが戦った際の中心地だった点を指摘している。
宝物の所有権はライターにあるが、現在は同博物館に貸与されている。博物館側はこれを展示する計画だ。(翻訳:石井佳子)
from ARTnews