NFT黎明期を支えたNifty Gatewayがサービス終了。市場縮小による取引減少が直撃

NFT黎明期から市場をけん引してきたマーケットプレイス「Nifty Gateway」が、2月23日でサービスを終了することが明らかになった。

Photo: NurPhoto via Getty Images
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非代替性トークン(NFT)のオンラインマーケットプレイスとして初期から知られるNifty Gatewayが、ユーザー数および取引量の急激な減少を理由に、2月23日にサービスを終了することを発表した。

Nifty Gatewayはすでに資産引き出し専用の状態に移行しており、ユーザーに対して閉鎖までに資産を移動するよう呼びかけている。サービス終了後はNFTの購入や販売、入札はできなくなるが、出金自体は引き続き可能とされている。

Nifty Gatewayは2018年、双子の兄弟であるダンカンとグリフィン・コック・フォスターによって創業された。暗号通貨だけでなく法定通貨による決済にも対応し、NFT取引の裾野を広げることを目的としていた。

2019年には暗号通貨取引所のGeminiに買収され、2021年にはアーティスト、PakのNFTをサザビーズと提携して販売し、総取引額3億ドル(現在の為替で約458億円)を記録した。サービス終了の発表に際し、親会社のGeminiは「Niftyチームは数多くの革新的な販売手法や新たな体験を生み出してきた」と述べ、プラットフォームに参加したアーティストやコレクターへの感謝を表している。

しかし、NFT市場はその後急速に冷え込みを見せた。数十億ドル規模に達していた取引量は、現在では年間数億ドルにまで縮小し、多くのデジタルアートが市場価値を失っている。この影響は大手オークションハウスにも及び、クリスティーズは2025年秋にデジタルアート部門を閉鎖したほか、サザビーズも2024年に関連部門を大幅に縮小した。また、Async ArtやKnownOrigin、MakersPlaceといったNFTプラットフォームも閉鎖しており、Nifty Gatewayはかつて活況を呈した市場の衰退を示す事例のひとつとなった。

現在NFTや米ドル、ETHがプラットフォーム内にあるユーザーは、Geminiのサービスへ資産を移動することとなる。同社はGeminiのウォレットを通じて引き続きNFTを保管・管理できると強調しており、今回の閉鎖をワンストップの「スーパーアプリ」構築のための戦略的転換の一環と位置付けた。

Nifty Gatewayの閉鎖は、NFTプラットフォームや関連事業の撤退が相次ぐなかで発表された。その直前には、ヨーロッパ最大のWeb3・NFTカンファレンス「NFTパリ2026」が、開催直前で中止された。主催者は財政的な理由を挙げており、市場環境の悪化がイベント運営にも深刻な影響を及ぼしたと発表している。NFTパリの創設者であるアレクサンドル・ツィデンコフはLinkedInにこう投稿している。

「暗号通貨とNFTの市場崩壊は私たちに大きな打撃を与えました。大幅なコスト削減と数カ月にわたる努力は実ることなく、今年の開催を実現することはできませんでした」

(翻訳:編集部)

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