第50回木村伊兵衛写真賞に濵本奏。元特攻隊員の記憶を辿るインスタレーション作品で受賞

朝日新聞社と朝日新聞出版は、「第50回木村伊兵衛写真賞」の受賞者として濵本奏(かなで)を選出したと3月24日に発表した。

第50回木村伊兵衛写真賞を受賞した濵本奏。Photo: 佐藤創紀 朝日新聞出版写真映像部

朝日新聞社と朝日新聞出版は、共催する写真賞「木村伊兵衛写真賞」の第50回(2025年度)受賞者に濵本奏を選出した。

同賞は、日本の写真界に大きな貢献をした写真家・木村伊兵衛(1901-1974)の業績を称え、1975年に朝日新聞社によって創設された。毎年1月から12月までに、写真の制作・発表活動で優れた成果をあげたプロ・アマを問わない新人の作品を対象に贈られており、写真家の登竜門として知られている。過去には石内都(1978)、今道子(1990)、畠山直哉(1996)、長島有里枝(2000)、川内倫子(2001)、鷹野隆大(2006)らが受賞している。

今年度の受賞者は、写真関係者へのアンケートで推薦された候補者の中から7人がノミネートされ、選考委員である写真家の今森光彦、大西みつぐ、澤田知子、長島有里枝による2回の選考で選ばれた。

濵本奏は2000年神奈川県生まれ。人や物、土地が持つ「記憶」をテーマに、ミクストメディアの手法による作品展示を行っている。

写真集『ー・・』より。
「―・・」展でのインスタレーションの様子。
写真集『―・・』より。

受賞対象は、2025年に出版された写真集『-・・(チョー タン タン)』および同名のインスタレーション展示となる。同作は、第2次世界大戦の終戦間際、横須賀・野比海岸などで極秘に訓練を行った潜水特攻「伏龍」の元隊員が綴った体験記を手がかりに、撮影とフィールドレコーディングによって音と光のインスタレーションに展開している。作品展示は2025年8月5日から11日まで、横浜市民ギャラリーで行われた。

濵本には副賞として100万円が贈られるほか、4月24日からソニーイメージングギャラリー銀座で受賞作品展が開催される。

濵本奏 受賞作品展
会期:4月24日(金)〜5月7日(木)
会場:ソニーイメージングギャラリー銀座(東京都中央区銀座5-8-1 銀座プレイス6F)
時間:11:00~19:00※変更の場合あり

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