トランプ政権、凱旋門の設計案を公開──首都「記念碑化」構想が次段階へ
トランプ政権が、ワシントンD.C.の都市景観を大きく変える新たな構想を打ち出した。リンカーン記念堂に正対する巨大凱旋門の建設案は、建国250周年の祝賀を名目としつつ、首都の歴史的環境や建築政策をめぐる議論を再燃させている。
ドナルド・トランプ政権は4月10日(現地時間)、首都ワシントンD.C.における大統領の在任期間を顕彰する一連のプロジェクトの一環として、リンカーン記念堂に正対する高さ250フィート(約76メートル)の凱旋門の設計案を発表した。
最初にこのニュースを報じたニューヨーク・タイムズによれば、この計画は、トランプ政権下で任命されたメンバーによって構成される連邦のデザイン審査機関「アメリカ美術委員会」に提出された。同委員会は、来週の会合でこの提案を審議する予定だ。
凱旋門は、ポトマック川に架かるアーリントン記念橋の一端に建設される計画で、提唱者たちはこれをアメリカ建国250周年を祝うための手段として位置づけている。ドナルド・トランプ大統領は、昨年10月、ホワイトハウスで開かれた晩餐会においてこのプロジェクトを紹介した。この晩餐会は、キャピトル・ヒル近くに計画されている別の施設──ホワイトハウス東棟に接続される4億ドル(約640億円)規模のボールルーム──の寄付者を称えるために開催されたものだった。
晩餐会の出席者には、2羽の鷲と翼を大きく広げた金色の天使を配した凱旋門の模型が披露された。その意匠はパリの凱旋門を想起させるもので、トランプはこの天使が「自由の女神」を象徴していると説明した。計画地は、アーリントン国立墓地からアーリントン記念橋を渡って市内に入る際の「玄関口」に相当し、南軍の将軍ロバート・E・リーの旧邸であるアーリントン・ハウスを見下ろす位置にある。
「アーリントン記念橋の終点には、150年前に造られた円形の広場がある。片側に2本の柱、反対側にも2本の柱があるが、中央にはただ円形があるだけだ。かつてはそこに何かが建てられるはずだったが、南北戦争という出来事がそれを妨げた。それはもっともな理由だ」
トランプは晩餐会でそう語ったという。さらに模型を誇示しながら、「小型でも中型でも大型でも、どれも見栄えがいい。だが個人的には、大型のものが圧倒的に優れていると思う」と付け加えた。
凱旋門は古代ローマにおいて軍事的勝利を記念するために広く用いられ、時にスポリア(spolia)──略奪された建築・彫刻要素──を組み込むこともあった。1806年にナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)の命により建設が始まったパリの凱旋門は、この形式の最も広く知られた近代の事例のひとつだ。
第2次トランプ政権は、ワシントンD.C.においてその遺産を確立することに強い意欲を示している。昨秋には、ホワイトハウス東棟の一部が、延床面積約9万平方フィートのボールルーム建設のために解体された。この措置は、歴史的建造物への介入として保存主義者から広範な反発を招いたほか、その合法性についても疑問が呈されている。
またトランプは、新たな「National Garden of Heroes(国立英雄庭園)」の計画も推進している。このプロジェクトは、後に同政権によって打ち切られることになる、全米の芸術団体に配分されていた連邦の芸術・文化助成金を原資としている。
これら一連の再編計画は、トランプによる「Making Federal Architecture Beautiful Again(連邦建築を再び美しく)」と題された政策の一環であり、連邦建築においてモダニズムよりも「古典様式」を優先する方針の復活を目指すものだ。(翻訳:編集部)
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