最後の来日? フェルメール《真珠の耳飾りの少女》14年ぶり日本公開へ──ミッフィーとのコラボも
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大阪中之島美術館で8月21日から9月27日まで開催される「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」の記者発表会が5月27日に東京で行われ、展覧会の全貌が明らかになった。14年ぶりに日本公開される《真珠の耳飾りの少女》をはじめ、レンブラントら17世紀オランダ絵画の名品全12点が来日する。

大阪中之島美術館で8月21日から9月27日まで開催される「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」の記者発表会が、5月27日に東京の駐日オランダ大使館大使公邸で行われた。
「世界で一カ所のみ」の奇跡の貸し出し
本展では、オランダ・マウリッツハイス美術館所蔵のフェルメールの傑作《真珠の耳飾りの少女》(1665頃)が、14年ぶりに来日する。前回の来日は、2012年に東京都美術館で開催された「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」で、約120万人を動員した。
マウリッツハイス美術館は通常、《真珠の耳飾りの少女》を国外へ貸し出していない。しかし、同館が改修工事による臨時休館に入ることを受け、「世界で1カ所のみ」への貸し出しが昨年夏に決定。その限られた機会に大阪中之島美術館が開催地として名乗りを上げ、今回の展覧会が実現した。

記者発表会では、駐日オランダ大使館のヒルス ベスホー・プルッフ大使が次のように挨拶した。
「彼女(《真珠の耳飾りの少女》)は世界中を旅してきましたが、今回が日本への最後の来訪になるかもしれません。この絵が描かれた17世紀には、すでに長崎・出島にオランダ商館が設立され、日本との貿易が行われていました。日本についてのさまざまな話がオランダへ持ち帰られ、フェルメールはそれを耳にしながら彼女を描いたのではないでしょうか。彼女は日本という国の美しさに驚き、そして今度は私たち観客が、彼女のまなざしの美しさに魅了されます。この循環こそが、両国の友情、信頼、そして絆の基盤なのです」
《真珠の耳飾りの少女》には物語がある
続いて、日本側監修者の宮下規久朗が作品について解説した。《真珠の耳飾りの少女》の来日は今回で4回目となるが、第1回目の1984年に国立西洋美術館で開催された「マウリッツハイス王立美術館展」では、《青いターバンの少女》というタイトルで紹介されていたという。宮下は、1999年に発表されたトレイシー・シュヴァリエの小説『真珠の耳飾りの少女』と、2003年公開の同名映画の世界的ヒットをきっかけに、現在のタイトルが広く浸透したと説明。以来、日本でも高い人気を集めるようになったと語った。
また、作品の魅力については、「口を半開きにした一瞬の表情」と、「瞳や唇に施された白いハイライト」を挙げ、次のように話した。
「このようなドラマチックな演出が、正解のないストーリーを生み出します。観客はそれぞれの物語を作品に投影しながら鑑賞する。そうしたところに、この作品の魅力があるのだと思います」












フェルメール全作品を実寸大で網羅する映像も上映
本展では、《真珠の耳飾りの少女》に加え、フェルメール初期の《ディアナとニンフたち》(1653〜54頃)など、マウリッツハイス美術館所蔵の計12作品が来日する。その中にはレンブラント・ファン・レイン《笑う男》(1629〜30頃)や、オランダを代表する画家パウルス・ポッテル《水に映る牛》(1648)なども含まれ、同館コレクションの魅力を凝縮した内容となる。
展示は、歴史画、肖像画、風俗画、静物画、風景画の順に構成され、最後にフェルメール作品の展示室へと続く。見どころのひとつは、全長20メートルのスクリーンで上映されるフェルメールの特集映像だ。世界各地に所蔵される全作品を実物比率で映し出し、絵画に描かれたモチーフを掘り下げる内容となっている。




また、本展のアンバサダーには、オランダの絵本作家ディック・ブルーナが生み出したキャラクター「ミッフィー」が就任。《真珠の耳飾りの少女》をモチーフにした衣装をまとったぬいぐるみをはじめ、さまざまなコラボレーショングッズも販売される。
会期が短いため、入場は全日程日時指定制となる。6月1日から、ぴあ(通常券・各種セット券)およびtabiwaトラベル(夜間鑑賞会券)で先行抽選販売を開始。その後、6月15日(tabiwaトラベルのみ)、7月15日、8月5日、8月26日に通常券が販売される。
フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日
会期:8月21日(金)〜9月27日(日)
場所:大阪中之島美術館 5階展示室(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
《フルートを持つ女》(1664-67年頃) Photo: National Gallery of Art, Washington D.C
《ヴァージナルの前に座る女》(1670-72年頃) Photo: Leiden Collection
《聖プラクセディス》(1655年) Photo: Kufu Company, Inc., on long-term loan to National Museum of Western Art, Tokyo
《赤い帽子の女》(1664-67年頃) Photo: National Gallery of Art, Washington, D.C.
《マルタとマリアの家のキリスト》(1654-55年頃) Photo: National Galleries of Scotland

《ディアナとニンフたち》(1655-56年頃) Photo: Mauritshuis
《ギターを弾く女》(1670-72年頃) Photo: Wikimedia Commons/Kenwood House
《ワイングラスを持つ娘》(1659-61年頃) Photo: Wikimedia Commons/Herzog Anton Ulrich Museum
《取り持ち女》(1656年) Photo: Wikimedia Commons/Gemäldegalerie Alte Meister
《少女》(1664-67年頃) Photo: The Metropolitan Museum of Art

《小路》(1658-59年頃) Photo: Rijksmuseum
《中断された音楽の稽古》(1659-61年頃) Photo: Wikimedia Commons/Frick Collection
《紳士とワインを飲む女》(1659-61年頃) Photo: Wikimedia Commons/Gemäldegalerie Alte Mister
《窓辺で手紙を読む女》(1657-58年頃) Photo: Wolfgang Kreische/©Gemäldegalerie Alte Meister, Staatliche Kunstsammlungen Dresden
《水差しを持つ女》(1662-64年頃) Photo: Metropolitan Museum of Art
《リュートを調弦する女》(1662-64年頃) Photo: Metropolitan Museum of Art
《手紙を書く女》(1664-67年頃) Photo: National Gallery of Art, Washington, D.C.
《音楽の稽古》(1662-64年頃) Photo: Royal Collection Trust
《婦人と召使》(1664-67年頃) Photo: Wikimedia Commons/Frick Collection
《合奏》(1662-64年頃) Photo: Wikimedia Commons/Isabella Stewart Gardener Museum
《ヴァージナルの前に座る女》(1670-72年頃) Photo: Wikimedia Commons/National Gallery, London
《手紙を書く婦人と召使》(1670-72年頃) Photo: Wikimedia Commons/National Gallery of Ireland
《兵士と笑う女》(1657年頃) Photo: Wikimedia Commons/Frick Collection
《真珠の首飾り》(1662-64年頃) Photo: WikimediaCommons/Gemäldegalerie
《天文学者》(1668年) Photo: Musée du Louvre
《真珠の耳飾りの少女》(1664-67年頃) Photo: Mauritshuis, The Hague
《眠る女》(1656-57年頃) Photo: Metropolitan Museum of Art
《レースを編む女》(1666-68年頃) Photo: Musée du Louvre
《ヴァージナルの前に立つ女》(1670-72年頃) Photo: National Gallery, London
《デルフトの眺望》(1660-61年頃) Photo: Mauritshuis, The Hague
《牛乳を注ぐ女》(1658-59年) Photo: Rijksmuseum
《天秤を持つ女》(1662-64年頃) Photo: National Gallery of Art, Washington, D.C.
《地理学者》(1669年) Photo : Städel Museum
《(手紙を読む)青衣の女》(1662-64年頃) Photo : Rijksmuseum
《信仰の寓意》(1670-74年頃) Photo : Metropolitan Museum of Art
《恋文》(1669-70年頃) Photo : Rijksmuseum
《絵画芸術》(1666-68年頃) Photo : Kunsthistoriches Museum