ウクライナでプーチン批判の切手が発売。バンクシーの壁画を採用
ロシアの侵攻から1年。ウクライナは、ストリートアーティスト、バンクシーが2022年11月にキーウ近郊の焼け跡に描いた壁画の切手を発売した。ガーディアン紙が報じている。
この壁画は、ロシアのプーチン大統領を思わせる柔道着姿の男性に対して、少年が「浮き落とし」と呼ばれる柔道の投げ技を決めている様子が描かれている。プーチンは柔道の愛好家で黒帯の有段者として知られているが、2022年初めに国際柔道連盟の名誉会長の肩書きを剥奪されている。
ガーディアン紙によると、ロシアのウクライナ侵攻1年にあたる2月24日、ウクライナの首都キーウ市内の郵便局で、バンクシーの壁画にキリル文字で「FCK PTN」とプーチンを罵倒する文言が添えられた切手が発売され、郵便局には切手を求める市民が殺到したという。
この壁画は、バンクシーがキーウ周辺に描いた7つの壁画のうちの1つ。12月には、キーウ郊外の街、ホストメルで、壁画の1つを壁から盗もうとした8人がその場で逮捕された。この強盗事件の首謀者は、10年以上の禁固刑に処せられる可能性がある。
2月初め、ウクライナ政府は数カ所の壁画に対して、盗難や厳しい気象条件から守るための保護ガラスを設置している。(翻訳:編集部)
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