韓国の美術館、中国に清代の石獅子像を寄贈。文化財流出を防いだ篤志家のコレクション
韓国・ソウルの澗松(カンソン)美術館から、一対の石獅子像が中国へ寄贈された。清代のものとされる石獅子は、1930年代に韓国の篤志家が日本の競売で入手し、私設美術館の入り口に設置していたもの。

7月23日、韓国のソウルにある澗松美術館で、中国・清代の石獅子像一対の引渡式が行われた。これは今年1月に締結された二国間の寄贈協約に基づくもので、韓国聯合ニュースによると、式典にはユ・ホンジュン国立中央博物館長、チョン・インゴン澗松美術館長といった韓国の主要関係者に加え、饒権中国国家文物局長や戴兵駐韓中国大使などの中国側代表団が出席した。
雌雄一対の石獅子は、韓国の美術コレクターで篤志家のチョン・ヒョンピルが、1933年に大阪で行われた競売で購入したものだ。「澗松」という号でも知られるチョンは、その5年後の1938年、澗松美術館の前身である文化財展示館・葆華閣(ポファガク)を設立。同館のウェブサイトによると、設立の主眼は日本の帝国主義的政策下で韓国の文化遺産が失われないようにすることにあった。
1962年のチョンの死去後は遺族がコレクションを引き継ぎ、66年に澗松美術館へ改称。同館のウェブサイトによると、書や絵画、陶磁器、金工・石工品などからなる同館の所蔵品中、15世紀の戦史、12〜13世紀の青磁、2体の青銅製仏像、そして白磁の花瓶の計11点が「国宝」とされている。
澗松美術館の正面に置かれた一対の石獅子像は、大きな台座の上で威厳に満ちた表情を浮かべている。それぞれ高さ約1.9メートル、重さ1トンを超えるこの石獅子たちは、同館の象徴として1世紀近くにわたり同館の入り口を守ってきた。計画によると、中国に移送された後に修復作業に入り、1年以内に国家博物館で展示されるという。
戴兵駐韓中国大使は、石獅子の寄贈は今後の両国の協力関係に向けた前向きな兆候であるとして、「二国は流出した文化遺産に関する種々の協力・交流を拡大し、国民間の友好の絆を深めることができると考える」と式典で述べたと聯合ニュースが伝えている。
現在、澗松美術館のウェブサイトのトップページには、一対の石虎像の白黒写真が掲載されている。石獅子の移送後、同館のコレクションの一つであるこの石虎像が入り口に設置される予定だ。(翻訳:石井佳子)
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