リヒターの常設パビリオンが11月に開館。ドーハの国際美術展に先がけて公開
ゲルハルト・リヒターが構想した常設パビリオンが、11月20日にドーハで開館する。館内には「Strip」シリーズや《Mirrors》などが展示され、翌日開幕の国際美術展「ルバイヤ・カタール」に先駆けて公開される。
カタール・ドーハのイスラム美術館に隣接するMIAパークに、ゲルハルト・リヒターの作品を常設展示する新たなパビリオンが今年秋に開館する。リヒター自身が構想し、設計はニューヨークのノイエ・ギャラリーやマサチューセッツ州のクラーク美術館をはじめ、数々の美術館建築を手がけてきたアナベル・セルドルフ率いるセルドルフ・アーキテクツが担当した。
パビリオンは、世界各地の現代美術を紹介する4年に1度の国際展示「ルバイヤ・カタール(Rubaiya Qatar)」の一環として、同展開幕前日の11月20日にオープンする。カタール・ミュージアムズは、リヒターの絵画や彫刻を収めた建物そのものを、一つの「作品」と位置づけている。パビリオンの構想についてリヒターはこう語る。
「2013年にドーハを訪れたのは、『Strip』シリーズの制作を始めてから2年ほど経った頃でした。この街の建築や歴史に触れたことで、シリーズに通底するさまざまな要素を一つの空間にまとめるパビリオンを思いついたのです。外壁には、『Strip』シリーズの制作の出発点となった《Patterns》をもとにした装飾タイルが施されています。館内には『Strip』シリーズの絵画に加え、《Mirrors》や《Strip Tower》も展示されます。ドーハはこのパビリオンに最もふさわしい、ほかにはない場所です」
カタール・ミュージアムズは、数学的な規則に基づいて生成された外壁のパターンについて、イスラム美術に見られる複雑なアラベスクや、反復するタイルの幾何学模様を想起させると説明している。また館内では、《Strip》の絵画の間に2点の大型《Mirrors》を配置。周囲の作品を文字通り映し出しながら、鑑賞者の視線を絵画やイメージ制作そのものへと向ける。
「リヒターの探究的で魅惑的な作品群に新たな章を加えるこのプロジェクトで、彼の構想の実現に携われることを大変光栄に思います。また、ドーハに集まる素晴らしい現代建築の一つとして、このパビリオンに関われることを誇りに思います」
「ルバイヤ・カタール」は11月21日に開幕し、2027年4月まで開催される。この国際展示では、西半球以外の地域出身のアーティストに焦点を当て、新たに制作を委嘱した25作品や、6点のパブリックアートなどを発表する予定だ。(翻訳:編集部)
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