リサ&リチャード・ペリー(Lisa and Richard Perry)
拠点:アメリカ・ニューヨーク
職業:ファッション、投資家
収集分野:カラーフィールド、ミニマリズム、ポップアート
元ヘッジファンドマネジャーのリチャード・C・ペリーは、一時期バーニーズのオーナーとして会長を務めていた。2019年、バーニーズは破綻し、彼は自らの権益を売却。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、バーニーズはペリーによる経営の下でeコマースの台頭への対応が遅れ、業績悪化を招いたという。
リチャードはファッションデザイナーの妻リサとともに、ニューヨーク屈指のポップ・アート・コレクションを築き上げてきた。所有作家には、チャック・クローズ、ジム・ダイン、マルシャル・レイズなどの大物が名を連ねる。2020年、夫妻が高級アパートメントの最上階にある自宅を4500万ドル(約65億円)で売りに出したことに伴い、屋上に置かれたジェフ・クーンズの巨大な緑のダイヤモンドの彫刻など、そのコレクションが突如として公になった。
近年も精力的に活動しているリサは、伝説的コレクターのリチャード・スカルが所有していたイーストハンプトンの邸宅に、女性アーティストのためのスペース、オンナハウスをオープン。2022年に開催された第1回の展覧会では、リア・カプラン、サブラ・ムーン・エリオット、ユナ・フル、キャサリン・グレンデイ、西川裕子による陶芸作品が展示された。リサはUS版ARTnewsに、「オンナハウスは、建築、デザイン、アート、そして女性支援という、私が大事にしているものすべてを結集できるプロジェクトなのです」と語っている。