ゴッホ《ひまわり》へのスープ攻撃以来、2例目。ストーンヘンジに色粉を撒いた活動家3名が起訴
世界遺産のストーンヘンジにオレンジ色の粉をかけたことから、環境活動団体「ジャスト・ストップ・オイル」の活動家3名が「保護建造物の破壊または損傷」した罪で起訴された。
今年6月にストーンヘンジにオレンジ色の粉を撒いた環境活動団体「ジャスト・ストップ・オイル(JSO)」の活動家が、起訴された。この活動家は、ビショップス・ストートフォードのマヌーデンに居住するルーク・ワトソンで、「古代の保護建造物の破壊または損傷を幇助、教唆、勧告、斡旋をした罪」と「公共の迷惑行為を幇助、教唆、勧告、斡旋をした罪」に問われている。またワトソン以外にも、73歳のラジャン・ナイデュと22歳のニアム・リンチも「古代の保護建造物を破壊または損壊した罪、および公共の場における迷惑行為の罪」で11月14日に起訴された。3人は12月13日に行われる公判に出廷予定だ。
ストーンヘンジは、北半球で1年で最も昼が長い夏至にヒール・ストーンと呼ばれる高さ6メートルの玄武岩と、中心にある祭壇石を結ぶ直線上に太陽が昇ることが知られており、今年は6月20日の夏至に合わせて数千人が集まると予想されていた。活動家たちはこの機会を狙って、6月19日にオレンジ色のコーンスターチをまき散らした。
JSOはこれについて、「次期政府に対し、化石燃料の使用を段階的に廃止するための法的拘束力のある条約に署名することを求める」と声明を発表していた。
イギリス国内に展示されている美術品を標的に抗議行動を繰り返し行ってきたJSOだが、これまで実刑判決が下されたのは、ロンドンのナショナル・ギャラリーが所蔵する《ひまわり》にトマトスープをかけた2名の女性活動家だけだ。それ以外の活動家は、「節度のある抗議活動」であることから釈放されたり、ロンドン市内での抗議活動への参加を禁ずる判決が下されたりしている。(翻訳:編集部)