LAのギャラリーから江戸時代の仏像が盗まれる。計画的な犯行か
ロサンゼルスのバラカット・ギャラリーから、150万ドル(約2億2300万円)相当の江戸時代の銅製の仏像(金銅仏)が盗まれた。
仏像は、高さ4フィート(約1メートル21センチ)、重さ250ポンド(約110キログラム)。防犯カメラの映像によると、盗まれたのは午前3時45分頃で、犯人はレンタカーのバンでギャラリーの私道に乗り入れ、門を突破した。
バラカットはロサンゼルスのほか、ロンドン、香港、ソウルにギャラリーを構えている。ロサンゼルスの倉庫には、アフリカの木彫り、日本の瓦などが保管されている。しかし、強盗が狙ったのは、ギャラリーにとって「貴重品」であり、「寺院を象徴する仏像としてつくられたと思われる」仏像だった。他に盗まれているものがないことから、計画的な犯行である可能性が高いという。
ギャラリーのオーナー、ファイズ・バラカットは55年以上前に仏像を入手している。今回の事件についてバラカットは、ニュースを最初に報じた地元メディアKTLAに次のように語った。
「仏像をとても大切にしていました。自宅の裏庭に飾っていたのですが、ギャラリー移転のタイミングでギャラリーの裏庭に置き、皆さんに楽しんでもらっていました。このような素晴らしい仏像は世界中探しても他にないでしょう」
ギャラリーのディレクター、ポール・ヘンダーソンは、「12年間勤めた同ギャラリーで盗難事件が起きたのはこれが初めてです。中空に鋳造されたブロンズ製で、見事な作品でした。このようなものが行方不明になるのは衝撃的です」と語る。
US版ARTnewsは同ギャラリーにコメントを求めたが、まだ返答はない。(翻訳:編集部)
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