フリーズ・ロサンゼルスが2月の開催を決定。救済資金援助に加えフェアで復興を後押し
フリーズ・ロサンゼルスが2月下旬のフェア開催に踏み切った。ロサンゼルス周辺地域に壊滅的な被害を与えた山火事からの復興途上での開催となる。
第6回フリーズ・ロサンゼルスが、2025年2月20日から23日まで開催されることが明らかになった。1月17日にVIP招待者にEメールで送られた書状にはこう述べられている。
「フリーズ・ロサンゼルスは常に、創造性や人と人とのつながり、困難を乗り越える力を与える場として重要な役割を果たしてきました……(今回は)地域社会が緊急事態にある中で、地域社会とともに立ち上がるべき時です」
フリーズ・ロサンゼルスは、ロサンゼルス市の行政や観光局からの支援を得て、参加ギャラリーや来場者に支障がないような環境づくりに努める。また、参加者の宿泊場所を確保するために地元のホテルと提携し、異なる分野が互いに協力して街の復興を後押しするよう働きかけている。
さらにフリーズは、被災者救済基金「LA Arts Community Fire Relief Fund」の創設にあたって寄付を行い、山火事で被災したアーティストやアート関係者への資金援助をしている。復興支援のための追加的な取り組みも準備中で、今後数週間で詳細が発表される予定だ。前出のVIP宛てレターには、こんなメッセージも含まれている。
「フリーズ・ロサンゼルスに来ていただくことは、復興支援を前進させ、この街の並外れた文化コミュニティの回復を支える力となるでしょう」
東京にも拠点を持つギャラリー、BLUM(旧BLUM & POE)の共同創設者で、ロサンゼルスのアートシーンで長年活躍してきたティム・ブラムは、US版ARTnewsの取材にこう答えた。
「直接的な被害のあるなしに関わらず、私たちは皆、何らかの形で大火災を経験しています。フリーズのフェア開催決定は、ロサンゼルスのアート界にとってプラスになります。それと同時に、世界のアート界に向け、私たちが互いに支え合えながら前進するすべを知っていることの発信にもなるのです」(翻訳:石井佳子)
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