映画『タイタニック』でローズを救ったドアが約1億円で落札! 「二人を同時に救えたのでは?」論争も決着
映画『タイタニック』で使われたドアが希少コインやコレクターズアイテムを扱うヘリテージ・オークションズで約1億900万円で落札された。同日には『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で使われた鞭も出品されたが、最も高値で取引されたのはこのドアだった。
映画『タイタニック』の名シーンは? と聞かれて、ジャック(レオナルド・ディカプリオ)がローズ(ケイト・ウィンスレット)を生かすため、北大西洋の凍える海で永遠の別れを告げるシーンだと答える人は多いだろう。そのシーンの小道具として登場したドアが、ヘリテージ・オークションズで71万8750ドル(約1億900万円)で落札された。
アメリカのエンタメ誌『Entertainment Weekly』によると、このドアはトップロットの一つとして競売にかけられた。その直前には、同じく映画『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で使用された鞭が52万5000ドル(約7950万円)で落札されたという。
『タイタニック』のドアをめぐっては、ジャックも乗って二人の命を救うことができたのではないかという議論が長らく続けられ、主題歌を歌ったセリーヌ・ディオンからタイタニック号の設計者を演じたビクター・ガーバーまでが持論を展開するほどだった。しかし、この論争は映画公開から25年が経った2022年、監督のジェームズ・キャメロン本人によって終止符が打たれた。キャメロンは、映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のプロモーションインタビューにおいて、次のように語っている。
「この論争に決着をつけるために私たちは科学的な調査を実施し、ケイトとレオナルドと同じ体格をした二人のスタントマンに協力してもらい、ローズとジャックを生かす方法をいろいろと試したのです。しかし、二人の命を同時に救う方法は見つけられませんでした。生き延びることができたとしても、一人が限界だったのです」
ドア論争が決着したことで、ジャックとローズが最後のひとときを過ごしたドアの新しい持ち主には、涙なしには観ることのできない1990年代の名シーンを心ゆくまで堪能してほしい。(翻訳:編集部)
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