人気のアニメ系NFTコレクション「アズキ」支援を公表。香港のメガコレクター、エイドリアン・チェンの”爆買い”
香港のメガコレクターで、先ごろ深センで大規模な複合型施設K11 Ecoastの開発を発表した不動産王、エイドリアン・チェン。そのチェンが、アニメやサブカルをモチーフにした人気NFTコレクション「アズキNFT(Azuki NFT)」の後援者であることを自らのツイッターで明らかにした。
アズキNFTは今年1月、8700体のアバターでデビュー。あっという間に完売し、2900万ドルを稼ぎ出した。2月までの4週間の総取引額は3億ドルに達する勢いで、ボアード・エイプ・ヨット・クラブ(Bored Ape Yacht Club)やクリプトパンクス(Crypto Punks)など競合コレクションを上回った。
2015年からARTnewsの「トップ200コレクター」にランクインしているチェンは、香港の現代アートを積極的に後援している。その彼が、101体のアズキNFT取得を公表したツイッターアカウント(@LastKnightEth)は自分のことだとカミングアウト。
水面下でアズキNFTを購入していたとツイートしたチェンは、このNFTコレクションのリリース元のスタートアップチームに積極的に関わっていくことをほのめかしている。チェンいわく、「多くの人々に新しい形のアートとカルチャーを経験してもらう」ことが目的だという。
チェンは、香港にK11アートモールやK11 MUSEAといったアート系の文化施設を所有し、7月には中国本土への初進出を発表している。K11 Ecoastと名付けられた総額14億ドルの新しい複合施設は、香港の対岸に位置する広東省深センのウォーターフロントに建設予定だ。
これに加え、NFTベンチャーへの支援を通じ、チェンは新たなカルチャービジネスへの進出を果たすことになる。(翻訳:鈴木篤史)
※本記事は、米国版ARTnewsに2022年8月30日に掲載されました。元記事はこちら。