映画『君の名前で僕を呼んで』の写真家、アレッシオ・ボルゾーニが銀座でサイン会を開催。絶版作品集の復刊も

TEXT BY ARTNEWS JAPAN

ルイ・ヴィトンなどのキャンペーンイメージを担当し、映画『君の名前で僕を呼んで』のメインビジュアルを手掛けたことでも知られる写真家、アレッシオ・ボルゾーニのサイン会が6月6日、ドーバーストリートマーケットギンザで開催される。

©Alessio Bolzoni

イタリア生まれで、現在はロンドンを拠点に活動する写真家、アレッシオ・ボルゾーニは人間の姿を新しい手法で表現するための芸術的研究に取り組んできた。これまで「ミュウ・ミュウ」「ルイ・ヴィトン」「JW アンダーソン」「オフ-ホワイト」「アンダーカバー」など名だたるブランドのキャンペーンイメージを担当してきたが、その作品は広告的なインパクトのみならず、創造性や物語をも感じさせる。2017年には映画『君の名前で僕を呼んで』のメインビジュアルを手がけたことで彼の作品は多くの人に知られる事となった。

ボルゾーニの日本初イベントとなるサイン会では、絶版となっていた作品集『Accumulo』（2023）が再販される。同著のタイトルは「蓄積」という意味で、新聞やフリーマーケットなどで見つけた写真のほか、自身の過去作、iPhone のスクリーンショットから引用された、道ゆく人や無駄になったものなどのイメージが掲載されている。これらの作品を通して、あらゆるものが過剰に生産されている現代に批判的な目を向けつつも、彼が制作しているイメージもそれに含まれているということを表したという。

また、作家の個人的なプロジェクトの一環として、花の茎や花弁、葉を独特の構図とライティングで撮影した作品を収録した『Abuse』（2017）や、ボルゾーニがスタジオで撮影した人物写真を、ミラノ市内の看板に貼り付けたシリーズを収めた『Action Reaction 』（2020）などの作品集や、今回のために特別制作したポスター（税込3520円、42× 56cm）が販売される。