SIDE CORE、河野未彩、大山エンリコイサムがBunkamuraをハック! 渋谷ファッションウィークがアートプログラムを発表
3月13日から23日まで、渋谷駅周辺で開催される「渋谷ファッションウィーク(SFW)2025春」。その共催アートプログラムとして、現在は一部の施設を除き休館中のBunkamuraを舞台に、3組の気鋭アーティストが渋谷の「街(ストリート)」に光を当てる作品を発表する。

2014年に初開催され、今回で23回目を迎える「渋谷ファッションウィーク(SFW)2025春」が、Bunkamuraとの共催アートプログラムを発表した。「Bunkamuraの未来を照らす新しいアート体験2025」と題されたこのプログラムでは、昨年に引き続きBunkamuraを舞台に、今回のSFWのテーマ「CULTIVATE」をアートの文脈から解釈した展示やパフォーマンスなどが行われる。
長きに渡り、渋谷の文化芸術の発信地として機能してきたこのシンボル的な場所で作品を発表するのは、SIDE CORE、河野未彩(みどり)、大山エンリコイサムおよび大山スタジオが運営するLGSA by EIOSの3組。
SIDE COREは高須咲恵、松下徹、西広太志、そして映像ディレクターに播本和宜が加わったアーティスト集団で、2012年より東京都を拠点に、公共空間やストリートの「死角」や「隙間」となる場所に着目しながら多彩な作品を展開してきた。昨年8月には東京・ワタリウム美術館で大規模個展「SIDE CORE 展|コンクリート・プラネット」を開催するなど、近年、その存在感さらに高めている。今回は、「rode work shibuya」と題し、Bunkamuraの地下1階にある象徴的な吹き抜けに巨大なインスタレーション作品を展示するほか、Bunkamuraの休館中のため休業中の「ドゥ マゴ パリ」店内で新作を発表する。

視覚ディレクターでグラフィックアーティストの河野未彩は、多摩美術大学プロダクトデザイン専攻卒業後、現象や女性像に着目した色彩快楽的な作品を多数手がけてきた。今回は、Bunkamura1階の広い正面エントランスを丸ごと使い、鮮やかな光と行き交う人々が交差する展示「【発光×干渉×鑑賞】者」を手掛ける。

また、ストリートアートの一領域であるエアロゾル・ライティングのヴィジュアルを再解釈したモティーフ「クイックターン・ストラクチャー」を起点に、メディアを横断して表現活動を展開してきた美術家、大山エンリコイサムは、東急百貨店本店の解体工事にともない現れたBunkamuraの外壁に、大型壁画を制作する。さらに、大山エンリコイサムスタジオが運営する資料室/ギャラリー「LGSA by EIOS(ラグサ バイ エイオス)」は、Bunkamura地下1階にある旧Bunkamura Studioで、ストリートアートとエアロゾル・ライティングの資料を紹介する小展示「資料でひもとくストリート LGSA by EIOSの視点から」を開催。本展は、今夏渋谷に開室館予定の同資料室の活動を一足早く紹介する試みでもある。
会期中には、パフォーミングアーティストのアオイヤマダとベーシスト・作曲家の千葉広樹によるパフォーマンスも行われるほか、ARTnews JAPANをパートナーに、3組のアーティストとゲストを迎えて「都市とアート」について考察するトークイベントも。アートを入り口に、東京のカルチャーを語る上で欠くことのできない渋谷という街の可能性や価値を再発見していく。
SHIBUYA FASHION WEEK 2025 Spring × Bunkamura
会期:2025年3月13日(木)〜23日(日)
場所:Bunkamura(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
時間:13:00〜20:00(23日は18:00まで)
トーク&パフォーマンス プログラム supported by ARTnews JAPAN
トークセッション01「Bunkamura発。都市の未来へのアートの問い」
登壇者:大山エンリコイサム、寄本健 (東急株式会社 文化・エンターテインメント事業部 アート&カルチャー担当)
開催日時:2025年3月15日(土)14:00~15:00
トークセッション02「いかに都市のルールを揺さぶるか」
登壇者:SIDE CORE、穂原俊二(編集者/イースト・プレス所属)
開催日時:2025年3月15日(土)15:30~16:30
トーク&パフォーマンス 「光と身体で街を記述する」
登壇者:河野未彩、アオイヤマダ
パフォーマンス:河野未彩(インスタレーション)、アオイヤマダ(パフォーマンス)、千葉広樹(音楽)
開催日時:2025年3月16日(日)15:30~16:30(トークセッション)、17:00~17:30(パフォーマンス)
※ トークセッション会場:Bunkamura地下1階 特設会場(※休業中の「ドゥ マゴ パリ」
※ パフォーマンス会場:Bunkamura館内展示の周辺を予定
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