著名ギャラリストのパームビーチの旧邸が40億円で売り出し中。色彩とアートにあふれた豪邸をプレビュー
アメリカの建築家ベルフォード・シュメイト(1903-1991)が1937年に設計したフロリダ州パームビーチにある邸宅が売りに出されている。この物件を所有していたのは、Paceの社長兼CEOのマーク・グリムシャー。仲介はサザビーズ・インターナショナル・リアルティが行っており、販売価格は2495万ドル(約40億円)。
メガギャラリー、Paceの社長兼CEOマーク・グリムシャーの旧宅は、アメリカの建築家ベルフォード・シュメイト(1903-1991)が1937年に設計したもの。南フロリダで、コロニアルからアール・デコまでさまざまな様式の500以上の建物を手掛けたシュメイトが、パームビーチで初めて手掛けたのがこの物件だった。当初より「フォア・アンド・アフト」という名前で親しまれており、1987年にはランドマークに認定された。
建物の総面積は450平方メートル。チーク材のフローリング、丸い窓、金属のらせん階段など、船を思わせるユニークなデザインが特徴だ。敷地にはボートが停泊できる約20メートルの桟橋が備えられており、アメリカ南部と大西洋、メキシコ湾を結ぶイントラコースタル・ウォーターウェイに直接アクセス出来るのも魅力のひとつ。2017年に有名なデベロッパーのトッド・グレーザーと妻キムがこの家を購入して修復し、保存財団のポリー・アール賞を受賞した。その後19年に売りに出され、21年にグリムシャーが1430万ドル(現在の為替で約23億円)で購入した。
グリムシャーは「フォア・アンド・アフト」に新しいエアコンや赤外線サウナなどの近代的なアップグレードを加えており、白を基調とした室内には、パームビーチらしい鮮やかな色調の壁紙やカーテン、アート作品があふれている。彼はこの物件を2023年に3000万ドル(現在の為替で約48億5400万円)で売りに出したが、サザビーズ・インターナショナル・リアルティ側が調整を行い、現在の価格に落ち着いた。
以下、グリムシャーがつくり上げた鮮やかな色とアートに彩られた邸宅を紹介しよう。
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