ダニエル・アーシャムが著作権侵害でHYBE AMERICAを提訴。所属ラッパーのMVに作品を無断使用

アーティストのダニエル・アーシャムが、K-POP界の最大手HYBEのアメリカ法人であるHYBE AMERICAに対して著作権侵害で訴訟を起こしている。

2023年10月2日、パリ、フランスにあるホテル・ド・ブリエンヌで開催された「モエ・エ・シャンドン コレクション・アンペリアル・クレアシオン N°1」のローンチディナーに出席したダニエル・アーシャム。Photo: Stephane Cardinale - Corbis/Corbis via Getty Images

「1000年後に発掘されたポケモン」などの彫刻作品で知られる著名アーティストのダニエル・アーシャムが、K-POP界の最大手HYBEのアメリカ法人であるHYBE AMERICAに著作権侵害で訴訟を起こした。HYBEが2023年に買収したレーベル、Quality Control Music Publishing(QCM)に所属するラッパーのクエイヴォ(Quavo)が昨年末に発表したミュージックビデオで、アーシャムの作品が無断で使用されているというものだ。

韓国メディアKoreabooが伝えるところによると、問題の作品は2024年12月に公開された45秒間のMV「Back to the Basics 2025」で、ラップを披露するクエイヴォの横に、アーシャムが2018年に発表したフェラーリをモチーフにした彫刻作品が置かれている。

Tik Tokに公開されたQuavoのPVのスクリーンショット。

裁判資料によると、アーシャムはMVと関連プロモーションコンテンツが公開された直後、HYBE AMERICAに複数の差し止め通知を送付したが何の返答もなかったため法的措置に踏み切ったという。アーシャムの作品は米国著作権局に登録されている。そしてMVでは、「45秒間全体を通して『目立つように』配置されたアートワークの前でクエイヴォがパフォーマンスを行っている様子が映っている」とし、この出来事により自身の評判と経済的利益の両方に損害が生じたと主張している。さらに、HYBE AMERICAが直接的または間接的に侵害コンテンツの配信に関与し、侵害行為を認識していたにもかかわらず防止しなかったと非難している。

アーシャムはHYBE AMERICAに対して損害賠償金の支払い以外に、問題となっているコンテンツの使用および配布の禁止も求めている。現在同曲のミュージックビデオはYoutube、インスタグラム共に削除されているが、Tik Tokでは見ることができる。

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