国内最大級!「写真」の都市型芸術祭「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」がいよいよ開幕
写真に焦点を当てた国内最大級の都市型アートフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」が、10月4日から27日まで東京・八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアで開催される。

「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」は「写真」の力を最大限に活かし、東京をパリやニューヨークと比肩する文化の中心地へと成長させることを目的に、2017年以来開催されてきた。7回目となる今年は、10月4日から27日まで24日間にわたり、東京・八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアで行われる。
今回のテーマは「庭 / Garden」。フランスの庭師・思想家ジル・クレマンは著作『動いている庭』で、「できるだけあわせて、なるべく逆らわない」と語り、外来種や偶発的な変化を排除せず、むしろ受け入れながら共存していく「生きた庭」の可能性を説いた。そうした「庭」を写真表現によって都市空間に持ち込むことを目指したのが、今回の「T3」だ。
東京ミッドタウン八重洲、東京建物八重洲ビル、東京建物日本橋ビルで開催される「City as Garden」では、スティーブン・ショア、メリッサ・シュリーク、スティーブン・ギルの3人を招き、「都市」を固定されたインフラとしてだけでなく、人の行為や視線によって柔らかく耕される「創作の庭」と捉えた作品を展示する。
また、TODA BUILDINGではパリの現代写真専門の美術館、MEPが推進する新進作家と実験的な写真表現の発信プラットフォーム「STUDIO」と連携した国際共同キュレーション企画「STUDIO+拡張する現代写真」を実施。東京スクエアガーデンでは、Aperture 社(ニューヨーク)から出版された 『I’ m So Happy You Are Here:Japanese Women Photographers from the 1950s to Now』をもとに、1950年代以降に活躍した日本の女性写真家による代表的な写真集を通して、その視点や表現の多様性を紹介する。
また、「T3」はこれまで日本の写真文化の世界進出を支えるプロジェクト「T3 NEW TALENT」を通じて、育成事業にも注力してきた。今回は、キュレーター部門で選ばれた池田佳穂が、同プロジェクトのアワードで選出された5人のアーティスト(鈴木麻弓、千賀健史、南川恵利、宮地祥平、THE COPY TRAVELERS)を紹介するグループ展を行う。
アジアの写真文化の可能性を再考するアートフェア「T3 PHOTO ASIA」も必見
さらに「T3」開催期間中の10月11日から13日までは、アジアにフォーカスしたアートフェア「T3 PHOTO ASIA」が東京ミッドタウン八重洲で開催される。アジア全域における写真の文化的・創造的な可能性を再考することを目的にスタートした同フェアは、アジアの写真文化を発見・文脈化し、世界へと発信するダイナミックなエコシステムの構築を目指す。
メインとなる「Masters 展」では、アジアの写真言語のパイオニアと称される中国の伝説的な作家、ラン・ジンシャン(1892-1995)のヴィンテージ・プリントを通して、台湾にスポットライトを当てる。昨年から行う、キュレーション・プラットフォーム「Discover New Asia」は、特別テーマ「The Shape of Asian Landscapes: Then and Now」のもと、アジア全域から新進アーティストとベテランアーティストの両方に焦点を当てる。
フェスティバルの期間中は、ポンピドゥーセンター改修前の最後の展覧会としても話題となった「ヴォルフガング・ティルマンス展」キュレーターを務めたフロリアン・エブナーや、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のロクサーナ・マルコチ、ヴィクトリア&アルバート博物館のマーティン・バーンズら世界の第一線で活躍する専門家を招聘し、トークショーも開催する。プログラムの詳細はホームページから確認しよう。
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO
会期:10月4日(土)〜10月27日(月)
場所:東京・八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアの屋内、屋外会場
時間:会場により異なる
T3 PHOTO ASIA
会期:10月11日(土)〜13日(月)
場所:東京ミッドタウン八重洲 4F&5F(東京都中央区八重洲2-2-1)
時間:13:00〜20:00(13日は17:00まで)