建築そのものも見どころ! 歴史的建造物を活用した日本の美術館10選

歴史ある建築を活用した美術館には、真新しいビルや白い壁で囲まれたギャラリーとは異なる独特の没入感がある。建造物自体の美しさだけではなく、時の流れや建物を後世につないできた人々の思いが刻まれているからだ。ここでは、古い倉庫・蔵や邸宅、駅舎、事業所、小学校などを活用した10の文化施設を選出し、それらの歴史的背景などもあわせて紹介する。

かつては日本銀行の京都支店だった京都文化博物館 別館の内観。Photo: 京都文化博物館
弘前れんが倉庫美術館の外観。向かって左はカフェ・ショップ棟。Photo: ©︎Naoya Hatakeyama
美術館の外壁には時代や製造場所の異なる煉瓦が使われ、新旧が調和するよう工夫されている。Photo: ©︎Naoya Hatakeyama
チタン材を用いたシードル・ゴールドの屋根が落ち着いた輝きを放っている。Photo: ©︎Naoya Hatakeyama
エントランスの脇に展示された奈良美智の《A to Z Memorial Dog》(2007)。弘前れんが倉庫美術館蔵。©︎Yoshitomo Nara Photo: Naoya Hatakeyama
ヴェネチアのムラーノガラスで作られたジャン=ミシェル・オトニエルの《エデンの結び目》(2020)。弘前れんが倉庫美術館蔵。Photo: ToloLo studio
2階のライブラリーでは、美術関連の図書、展覧会カタログ、地元弘前など郷土関連の図書が自由に閲覧できる。Photo: Kuniya Oyamada
十八間蔵と呼ばれる明治時代の酒蔵を再生したはじまりの美術館の外観。Photo: はじまりの美術館提供
美術館への改装が決まった後、2011年3月11日の東日本大震災で半壊の被害を受けた。Photo: はじまりの美術館提供
改築中の建物。右上は屋根を支える大梁で、蔵の名の由来となった十八間(約33メートル)の長さがある。Photo: はじまりの美術館提供
作品が展示された館内の様子。展示室から太い梁を見ることができる。Photo: はじまりの美術館提供
館内の床には木レンガが使われ、靴を脱いで入るようになっている。Photo: はじまりの美術館提供
美術館に地域の人々方が集う町民ワークショップは「寄り合い」と呼ばれる。Photo: はじまりの美術館提供
東京ステーションギャラリーのあるJR東京駅丸の内北口の外観。Photo: ©Yanagi Shinobu
構造レンガを目にすることのできる2階の展示室。Photo: ©Tokyo Tender Table
1階から3階を結ぶ螺旋階段。Photo: 東京ステーションギャラリー提供
駅舎中央にあった旧東京ステーションギャラリーの時代から使われているシャンデリアと丸いステンドグラス。Photo: 東京ステーションギャラリー提供
美術館のエントランス外観。Photo: 東京ステーションギャラリー提供
三井記念美術館のある三井本館の外観。Photo: 三井記念美術館提供
重厚な木の壁が落ち着いた雰囲気を醸し出す展示室。Photo: 三井記念美術館提供
クラシックな洋風建築の空間に日本や東洋の古美術品が展示される。Photo: 三井記念美術館提供
中央の展示室には国宝の茶室「如庵」の室内が再現されている。Photo: 三井記念美術館提供
三井記念美術館では、伝統的な「造形の美」を鑑賞できる館蔵品展、特別展を開催している。Photo: 三井記念美術館提供
美術館に向かうエレベーターの内部は美しい木張りになっている。Photo: 三井記念美術館提供
モダニズム建築の簡潔さが美しい東京都庭園美術館 本館の正面外観。画像提供:東京都庭園美術館
東京都庭園美術館 本館の南面外観。撮影:大倉英揮(黒目写真館) 画像提供:東京都庭園美術館
東京都庭園美術館 本館の大客室と香水塔。画像提供:東京都庭園美術館
現代的なホワイト・キューブの展示空間、カフェ、ミュージアムショップを備えた東京都庭園美術館 新館の外観。画像提供:東京都庭園美術館
東京都庭園美術館の日本庭園にある茶室の外観。画像提供:東京都庭園美術館
朝倉彫塑館の屋上庭園と彫刻《砲丸》(1924)。Photo: 朝倉彫塑館提供
黒い壁が特徴の建物正面の外観。Photo: 朝倉彫塑館提供
天井高8.5メートルの広々としたアトリエ。Photo: 朝倉彫塑館提供
中庭の「五典の池」には巨石や樹木が配されている。Photo: 朝倉彫塑館提供
数寄屋造の住居部分の玄関から中庭を望む。Photo: 朝倉彫塑館提供
池に面した縁側に置かれた猫の彫刻作品。Photo: 朝倉彫塑館提供
天王山の山麓にあるアサヒグループ大山崎山荘美術館の外観。Photo: アサヒグループ大山崎山荘美術館提供
地中館「地中の宝石箱」(安藤忠雄設計)の展示。Photo: アサヒグループ大山崎山荘美術館提供
山手館「夢の箱」(安藤忠雄設計)と睡蓮の池。Photo: アサヒグループ大山崎山荘美術館提供
本館にある山本記念展示室の展示風景。Photo: アサヒグループ大山崎山荘美術館提供
所蔵品の1つ、河井寬次郎《スリップウェア線文鉢》。Photo: アサヒグループ大山崎山荘美術館提供
ステンドグラスなどの意匠が美しい本館の階段。Photo: アサヒグループ大山崎山荘美術館提供
京都芸術センター(元明倫小学校/1931年竣工)、門から見た外観。撮影:高野友実
京都芸術センター(元明倫小学校/1931年竣工)、グラウンド側から見た外観。撮影:高野友実
京都芸術センター(元明倫小学校/1931年竣工)、壁面の意匠。撮影:高野友実
京都芸術センター(元明倫小学校/1931年竣工)、南館4階の丸窓。撮影:高野友実
京都芸術センター開設25周年記念展「そのへんにあるもの」の展示風景(2025年/京都芸術センター)。ギャラリー内だけでなく、館内のさまざまな場所に作品が展示されることもある。撮影:守屋友樹
京都芸術センター開設25周年記念展「そのへんにあるもの」より、田中功起の作品(2025年/京都芸術センター)。撮影:守屋友樹
京都市中心部、三条通と高倉通の角にある京都文化博物館 別館(旧日本銀行京都支店)の外観。Photo: 京都文化博物館提供
三条通を中心とする「界わい景観整備地区」における景観重要建築物に指定されている。Photo: 京都文化博物館提供
かつては営業室として使われていたホール。Photo: 京都文化博物館提供
三条通に面したエントランスを入ったところにある客溜まり。Photo: 京都文化博物館提供
京都文化博物館 本館の展示風景。Photo: 京都文化博物館提供(撮影/三森 寛)
京都文化博物館 本館の展示風景。Photo: 京都文化博物館提供(撮影/三森 寛)
ラビットホール別館 福岡醤油蔵の外観。Photo: 石川文化振興財団提供
福岡醤油蔵 ギャラリー1階の展示室。Photo: 石川文化振興財団提供
地下の展示室には石造りの階段を下りていく。中央の作品はライアン・ガンダーの《European soft-modernist crusader (Dramaturgical framework for structure and stability)》(2017)、石川文化振興財団蔵。Photo: 石川文化振興財団提供
地下の展示室で行われているライアン・ガンダーの個展「Together, but not the same」の展示風景。Photo: 石川文化振興財団提供
ライアン・ガンダー《2000 year collaboration (The Prophet)》(2018)、石川文化振興財団蔵。 Photo: 石川文化振興財団提供
ギャラリーに隣接する茶房・店舗「SABOE OKAYAMA」。Photo: 石川文化振興財団提供
福岡醬油蔵から徒歩10分ほどのところにあるラビットホールの外観。Photo: 石川文化振興財団提供