「攻殻機動隊」シリーズ横断展が開催! 原画1600点超や空山基による草薙素子像で作品世界を深掘り
アニメ「攻殻機動隊」シリーズ全作品を横断した大規模展覧会「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」が、2026年1月30日から虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEで開かれる。1600点超の原画や没入型展示、現代アート作品を通じて、作品が歩んできた長い歴史を体感できる。

1989年に連載が始まって以来、『攻殻機動隊』は義体化、電脳化、AIといった最先端技術を作品に取り入れ、「人とは何か」という普遍の問いを私たちに投げかけてきた。作中の舞台である2029年を目前にした今、作者・士郎正宗が描いた未来は、AIの浸透やクラウド時代の到来とともに、私たちの現実と重なりつつある。
押井守、神山健治、黄瀬和哉、荒牧伸志らが手がけてきた同作のアニメ作品も、士郎が掲げたテーマを多彩な映像表現で拡張し、時代の最先端を示してきた。
そんななか、漫画の連載開始から本作が歩んできた37年間の歴史とアニメシリーズを網羅する展覧会「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」が、2026年1月30日から虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEで幕を開ける。本展覧会は、「ゴースト=精神・意識」と「シェル=身体・器」という二つの側面に改めて向き合い、人間の根源へ迫る攻殻機動隊の本質を明かす大規模展だ。
来場者を迎え入れるのは、アニメ版「攻殻機動隊」シリーズの作品世界に“ダイブ”できる究極の検索体験「NODE(思考の結節点)」だ。会場全体に広がる「巨大電脳ネットワークビジュアライザー “Nerve Net”」と、ドーム型空間の中央に位置する「知の遺跡 “World Tree: Ghost and the Shell”」の2作品が、空間を一つの統合された電脳空間へと変貌させる。
その後、歴代監督が本展のテーマであるそれぞれの「Ghost」と「Shell」、そして作品について語るインタビュー映像へと続く。さらに、本展の中心となる1600点を超える原画群と、“DIGセクション”で作品の世界観を深掘るインスタレーション作品、そして作品に影響を受けたコラボレーションアーティスト展示へと展開していく。
「DIG」セクションでは、攻殻の世界観に深く没入し、多角的に作品を深掘りする体験群が用意されている。例えば、ARグラスを装着しタチコマと一緒に原画を巡る「電脳VISION」や、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズに出てくる笑い男事件をモチーフにした作品「笑い男になる鏡 "Laughing Man Mirror"」など、デジタル技術を用いた展示だ。さらには、アニメ制作で使われたカット袋を来場者が自らの手で掘り起こし複製原画として持ち帰るカット袋体験「手で掘り起こす記憶 "Analog Dig"」も楽しめる。
コラボレーションアーティスト展示では、現代アーティストの空山基が主人公・草薙素子をモデルに制作した新作《Sexy Robot_The Ghost in the Shell type 1》(2026)を世界初公開する。サイバーパンクSFを象徴する草薙素子を、空山独自の解釈によって未来の身体として再構築した本作は、攻殻機動隊シリーズが問い続けてきた「人間と機械の境界」というテーマと、空山自身の創作の核心が交差する作品だ。
なお、2026年には監督にモコちゃん、シリーズ構成・脚本に芥川賞作家であり現代日本のSFの最重要作家のひとりである円城塔を迎えた新作TVアニメ「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」の放送も控えている。本展は、カルト的人気を誇る攻殻機動隊の新たな時代の幕開けを飾る展覧会となるだろう。
攻殻機動隊展 Ghost and the Shell
会期:2026年1月30日(金)〜4月5日(日)
会場:TOKYO NODE GALLERY A/B/C(虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F)
チケット:LivePocket、ローチケにて販売。
※「電脳VISION」(1300円〜)、「手で掘り起こす記憶」(2000円)は別途有料









