スティーブン・フリードマン・ギャラリーが経営破綻。アート・バーゼル・カタール出展を直前で中止

ロンドンを拠点とするスティーブン・フリードマン・ギャラリーが2月2日付で管財手続きに入ったことが明らかになった。同ギャラリーの一般公開は現在停止されており、約40名の従業員が解雇される見通しだという。

スティーブン・フリードマン・ギャラリーの外観。Photo: Courtesy of Stephen Friedman Gallery
スティーブン・フリードマン・ギャラリーの外観。Photo: Courtesy of Stephen Friedman Gallery

2月3日にドーハで開幕したアート・バーゼル・カタール(ABQ)への出展を直前に取りやめたスティーブン・フリードマン・ギャラリー。ロンドンに拠点を置く同ギャラリーは現在、事業再建を目指した管財手続き(イギリスにおける破産手続きに相当)に着手しており、一般公開を停止しているという。スティーブン・フリードマン・ギャラリーの担当者は、US版ARTnewsに対して次のように語った。

「当ギャラリーは、財務状況を見直すために、2026年2月2日に管財手続きを開始しました。ギャラリーの運営・資産に関するすべての事項は、管財人であるFRPアドバイザリーの管理下にあります。ギャラリーは一般公開を停止しており、今週開催されているアート・バーゼル・カタールには出展いたしません」

ギャラリー業務に詳しい匿名の情報筋によると、同ギャラリーはロンドンとニューヨークで約40人を雇用しており、2月6日に全員が解雇される予定だという。また、アーティストに対しては、同日までにギャラリー内に保管されている作品を引き取るよう求めているとした。事実確認のためにギャラリーにコメントを求めたが、返答はなかった。

US版ARTnewsが2月3日に報じたところによると、公的記録から、同ギャラリーは2023年に約170万ポンド(現在の為替で約3億6000万円)の損失を計上していたことが明らかになった。さらに監査人は、日常的な運営費を外部資金に依存している点を指摘し、短期的な債務の履行能力や事業継続性に疑問を呈していた。

経営悪化の兆しは、2025年11月頃から顕在化していた。スティーブン・フリードマン・ギャラリーは、設立からわずか2年でニューヨーク拠点を閉鎖している。当時、US版ARTnewsの取材に対し、同ギャラリーはこの決定を「戦略的進化」と説明し、ロンドン拠点を軸とした国際展開を進めるとしていた。実際、ロンドン拠点では新ディレクターの採用を発表し、ABQに加え、フリーズ・ロンドンやアート・バーゼル・マイアミ・ビーチへの出展計画も明らかにしていた。

所属アーティストには、ケヒンデ・ワイリーインカ・ショニバレといったアーティストが含まれており、ウェブサイトには2月に開催されるフリーズ・ロサンゼルスに参加するとも書かれていた。同ギャラリーは昨年、グッドマン・ギャラリーと提携してアート・バーゼル・マイアミビーチに参加したほか、フリーズ・ロンドンやフリーズ・マスターズといったフェアにも出展していた。(翻訳:編集部)

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