2025年、アート市場を動かした必読ニュース15選──閉業、フェア、買い手の変化まで【2025年アートニュースまとめ】
ギャラリーの閉業、従来型アートフェアへの疑義、買い手の変化──市場構造が揺れた2025年、その転換を示す15のニュースを振り返る。
閉業・拠点閉鎖が相次いだ2025年
ブラムがギャラリーの営業終了を発表。今夏には東京・ロサンゼルス拠点を閉鎖

ロサンゼルス、東京に拠点をもつギャラリー、ブラムの代表であるティム・ブラムは、7月1日、実店舗営業を終了するとUS版ARTnewsに明かした。今年9月には、ニューヨーク拠点の移転オープンを控えていた。
才能の登竜門「クリアリング」が閉鎖、14年の歴史に幕。NYでギャラリー閉鎖が相次ぐ

アート市場が停滞し始めた2023年後半以降、ニューヨークでは閉業するギャラリーが目立つようになった。その動きがここにきて加速しているようだ。8月7日には数多くのアーティストを育ててきた「クリアリング(CLEARING)」が閉鎖を発表。その前日には老舗ギャラリーの「カスミン(Kasmin)」が営業停止を明らかにしている。
NYの名門「スペローネ・ウェストウォーター」が閉廊へ。ブルース・ナウマンらを支えた50年の歴史に幕

ニューヨークの伝説的ギャラリー、スペローネ・ウェストウォーターが12月31日に閉廊することが明らかになった。著名ギャラリーの閉鎖が相次ぐ中、50年の歴史を誇る老舗の決断はニューヨークのアート界に衝撃を与えている。
世界的ギャラリー、アルミン・レッシュがロンドン拠点を閉鎖。ブレグジットとパンデミックが影響か

10月3日、パリをはじめ世界9拠点を運営する有名ギャラリー、アルミン・レッシュのロンドン拠点が630万ポンド(約12億5700万円)の負債を抱えて閉鎖した。
現場の声が明かすフェアの実態
欧米外のギャラリー13軒が語る「フリーズ・ロンドン2025」の成果と課題

10月15日から19日にかけて開催されたフリーズ・ロンドン2025。アートフェアの減速が続くなか、初日に高額作品の成約が相次ぐなど好調なニュースも見られた。そんななか、参加ギャラリーは何を求め、どのような成果を得たのか? 欧米以外から参加した13ギャラリーに期待と手ごたえを聞いた。
アート・バーゼル2025の売上は減少するも出展作家数は増加。変わりゆく市場戦略の実態を分析

6月21日に閉幕したアート・バーゼル2025で、主要ギャラリー5社の売上が前年比35%減となった一方、取り扱い作家数は157人と過去最多を記録した。売上減少を作家数拡大で補おうとするギャラリーの新戦略と、その背景を分析する。
アート・バーゼル・パリVIPデー速報! 新導入の2部制プレビューがもたらした熱狂と課題

10月22日にアート・バーゼル・パリのVIPプレビューが開催された。前日には新たに導入された招待制プレビュー「アヴァン・プルミエール」が実施され、主要ギャラリーで高額取引が相次いだ。24日の本開催を前に、2段階のプレビューがもたらした成果と課題を現地からレポートする。
揺らぐアートフェア──「高コスト・低リターン」最新調査が示す世界56ギャラリーの本音

ロンドンを拠点とするセールス・インテリジェンス会社「First Thursday」は、初の「アートフェア・レポート」を発表した。このレポートによると、多くのギャラリストがアートフェアへの参加に伴うコストの高騰やリスクの大きさに不満を募らせている一方、出展の成果は限定的にとどまっているという。
バーゼル&UBSのレポートから読み解く市場動向
アート・バーゼル&UBSが2025年版レポートを発表。2年連続で取引額が縮小しアート市場は変革期に突入

アート・バーゼルとUBSが最新レポート「Art Market Report 2025」を発表した。世界のアート市場規模は前年比12%減の575億ドル(約8兆3,500億円)と2年連続で縮小を見せ、高価格帯商品の取引も大幅減。他方で取引量は増加し低価格帯の市場規模が拡大するなど、アート市場は変革の時期を迎えている。
アート・バーゼルとUBSが最新のコレクター調査を発表。Z世代が体現する境界なき収集スタイル

アート・バーゼルとUBSは10月23日、世界のアートコレクターに対する調査レポート「Global Collecting 2025」を発表した。それによると、Z世代がアートとスニーカーや高級品を同列に扱うなど、従来の収集観を覆しているという。