ガウディの世界遺産カサ・バトリョに現代アートの新展示スペース。没後100年に「革新的精神を称える」
ガウディ没後100年に合わせ、スペイン・バルセロナのユネスコ世界遺産カサ・バトリョに現代アートの展示スペースがオープンした。1月31日と2月1日の2日間、華やかなプロジェクションマッピングがその幕開けを飾っている。

アントニ・ガウディが個人の邸宅として設計したバロセロナのカサ・バトリョは、カラフルな破砕タイルと頭蓋骨のようなバルコニーで知られる世界遺産。1月31日、その建物に現代アートの展示スペースがオープンし、一般公開された。かつて住居や保存修復工房として使われ、これまで非公開だった2階をリノベーションしたのは、バルセロナの設計スタジオ、メズラ(Mesura)だ。
新しいスペースの幕開けを飾るのは、マット・クラークが率いるイギリスのアーティスト集団、ユナイテッド・ビジュアル・アーティスツ(UVA)の作品展「Beyond the Façade(ファサードの向こう側)」で、5月17日まで開催される。UVAは2003年にロンドンで設立され、テクノロジーを駆使した新たな表現を展開しているが、今回の展示は「直線は人間に属し、曲線は神に属する」というガウディの言葉に着想を得たものだという。展示初日と2日目の夜には、ファサードでのマッピングが行われた。
カサ・バトリョによるこの新たな取り組みは、2021年に始動した展示プログラム「カサ・バトリョ・コンテンポラリー」を発展させたもの。2022年のレフィク・アナドルを皮切りに、ソフィア・クレスポやクエイオラのファサードマッピング作品を紹介してきた同プログラムのディレクター、マリア・ベルナットは、英インディペンデント紙にプロジェクトの意義をこう説明している。
「アントニ・ガウディの遺産を現代の枠組みの中に位置づけ、過去と未来の対話を促進することを目指しています。それは、アートと建築を通じてガウディの革新的なビジョンを現代の思考で探求し、イノベーションと破壊的創造の精神に忠実でありつつ、バルセロナの活気あるアートシーンと関わり続けることです」
今後、年2回開催される予定の展覧会について、カサ・バトリョのウェブサイトには次のように記されている。
「生き物のように絶えず進化する存在として、このプログラムは今後も成長を続け、芸術コミュニティや周囲の世界との対話を通じて適応し、拡大します。ガウディの実験的で好奇心あふれる哲学に根ざした普遍的価値を称えるとともに、過去を尊重しながら未来を形作り、自分たちの精神を未来に投げかける場を現代のクリエイターたちに提供していきます」(翻訳:石井佳子)
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