アート・バーゼル香港2026の詳細が明らかに。デジタルアートに特化した「Zero 10」も初上陸
3月開催のアート・バーゼル香港の詳細が発表された。42の国と地域から240ギャラリー参加する本フェアには、デジタルアートに特化した「Zero 10」が香港初上陸するほか、2025年にブレイクを果たしたキム・アヨンの新作も上映される。
2026年3月27日〜29日(VIPプレビューは3月25〜26日)に、アート・バーゼル香港が香港コンベンション&エキシビション・センターで開催される。
本フェアには42の国と地域から総勢240の出展者が参加し、「Galleries」セクションは182ギャラリーで構成される。出展者の半数以上がアジア太平洋地域にギャラリーを構え、そのうち29は香港拠点だ。今回のフェアでは、大型作品を扱う「Encounters」セクションが刷新されるほか、昨年12月のアート・バーゼル・マイアミビーチでお披露目された、デジタルアートに特化した「Zero 10」セクションも香港に初上陸を果たす。
14の出展者が参加する今回の「Zero 10」セクションには、アニメーション作家のDeeKayが含まれるほか、アスプリー・スタジオは、セネカ(Seneca)、チュー・レイレイ(Qu Lei Lei)、ティム・イップ(Tim Yip)の作品を通して、AIや彫刻、伝統的な水墨画が交差する展示空間を構成する。さらには、ロバート・アリス(Robert Alice)による「参加型ブロックチェーン作品」も発表されるという。
大型インスタレーション、彫刻、パフォーマンス作品を扱う「Encounters」セクションのキュレーションを手がけるのは、森美術館館長の片岡真実、香港のM+でキュレーターを務めるイザベラ・タム(Isabella Tam)、ジョグジャ・ビエンナーレ財団ディレクターのアリア・スワスティカ(Alia Swastika)、そして森美術館シニアキュレーターの徳山拓一。今回は従来のブース形式にとどまらず、会場内に分散して展示が構想されており、アジアで広く共有されている宇宙観である「五大元素(空、水、火、風、地)」をキュラトリアルテーマに、12の作品が紹介される。
カン・スキ・ソギョン(Suki Seokyeong Kang)によるテキスタイル作品が空を表す作品として展示され、ムンバイのアーティスト、パラグ・タンデル(Parag Tandel)は先祖と海のつながりを探るインスタレーションで水を表現する。また、安永正臣の陶磁器作品は火を象徴し、ジェラルディン・ハビエル(Geraldine Javier)の布を用いた大型インスタレーションが土を表す。さらに会場外のパーク・コートでは、クリスティン・サン・キム(Christine Sun Kim)のデジタルアニメーション《A String of Echo Traps》(2022-26)がサウンドアートとともに展示される予定だ。

映像プログラム「Film」のキュレーションを新たに務めるのは、香港拠点のメディアアーティスト兼キュレーターのエレン・パウだ。上映されるのは、キム・アヨンの《Al-Mather Plot 1991》(2025)と、イキバウィクルル(ikkibawiKrrr)の《Dances with Trash》(2024)の2作品。上映後にはアーティストによるトークセッションも予定されている。
さらにアート・バーゼル香港に合わせ、市内の美術館やアートスペースでは様々な関連プログラムが展開される。M+ではロバート・ラウシェンバーグとアジアのつながりを探る企画展に加え、坂本龍一に焦点を当てた展覧会、イ・ブルの大規模個展が開催される。さらに美術館のファサードでは、シャジア・シカンダー(Shahzia Sikander)のアニメーション作品《3 to 12 Nautical Miles》が展示される予定だ。(翻訳:編集部)
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