マイケル・ジャクソン伝説のローファーがオークションへ。映画『Michael』公開で再注目

マイケル・ジャクソンの半生を描く伝記映画『Michael』が公開され(日本では6月12日)その存在に改めて注目が集まる中、本人が着用したサイン入りフローシャイム・インペリアルのローファーが、5月2日にオークションに出品される。予想落札価格は7500ドル(約119万円)以上と見込まれている。

1995年9月7日、カリフォルニア州ロサンゼルスで開催された「1995年ビデオ・ミュージック・アワード」のステージでパフォーマンスするマイケル・ジャクソン。Photo: Frank Micelotta/ImageDirect/Getty Images

マイケル・ジャクソンが着用したサイン入りフローシャイム・インペリアルのローファーが、5月2日にGWSオークションズに出品される。予想落札価格は7500ドル(約119万円)以上と見込まれている。

ジャクソンといえば、黒いローファーに白いソックス、そして丈を短めに仕立てたパンツスタイルがトレードマークだ。特に彼のローファーは、1983年のヒット曲「ビリー・ジーン」で発表し、代名詞存在となった「ムーンウォーク」のパフォーマンスでよく知られる存在となった。

このローファーのオークション出品は、世界的にマイケル・ジャクソンへの関心が高まるタイミングとも重なっている。アントワーン・フークア監督による伝記映画『Michael』がアメリカで2026年4月24日(日本では6月12日)に公開され、それに先立つ4月20日にはハリウッドのドルビー・シアターでプレミアが開催された。同イベントでは、ジャクソンへのオマージュとして、ローファーに白いソックスを合わせたスタイルで来場するゲストの姿も見られた。

1996年7月、ブルネイのバンダルスリブガワンにあるジェルドン・パーク・アンフィシアターで開催されたコンサートでパフォーマンスするマイケル・ジャクソンの足元
。Photo: Bill Nation/Sygma via Getty Images
GWSオークションズに出品される、マイケル・ジャクソンが着用したフローシャイム・インペリアルのローファー。Photo: GWS Auctions.

ジャクソンは数ある革靴ブランドの中でも、特に1892年にアメリカで創業されたフローシャイムを愛用していたことで知られており、同ブランドは長年にわたり幅広いファン層を獲得してきた。例えば2025年のメットガラで共同議長を務め、映画『Michael』でジャクソンの父ジョー・ジャクソンを演じたコールマン・ドミンゴは、継父が特別な日に必ずフローシャイムの靴を履いていたと語っている。また最近では、ドナルド・トランプ大統領がフローシャイムを愛用し、ギフトとして贈っているという話題がインターネット上で広まり、同ブランドへの注目が改めて高まっている。

また、GWSオークションズは2018年にも別のジャクソン着用のフローシャイム・インペリアルを出品している。その一足は、1983年のテレビ特番「Motown 25」のリハーサルでジャクソンが初めてムーンウォークを披露した際に履いていたもので、当時の予想落札価格は1万ドル(現在の為替で160万円)程度とされていた。

ジャクソンの着用品は靴だけでなくソックスにも高い価値が付けられている。1997年の「HIStory World Tour」のニース公演で着用されたスパンコール付きの片方のソックスは、2025年にフランスのオークションで8000ドル(現在の為替で約127万円)を超える価格で落札された。さらに現在は、ナット・D・サンダーズ・オークションズで、ジャクソンの象徴ともいえる白いラインストーン装飾のグローブも出品されている

ジャクソンは白いソックスと黒いローファーのスタイルを広めただけでなく、「足元」による表現そのものを進化させた存在でもある。1988年の楽曲「スムース・クリミナル」では、身体を前方に大きく傾ける「アンチ・グラビティ・リーン」を披露した。この動きは、衣装デザイナーのマイケル・L・ブッシュおよびデニス・トンプキンズとともに開発した特殊な靴の構造によって実現されたものであり、1993年には3人の連名で関連特許が取得されている。

ジャクソンは2009年、薬物の過剰投与により50歳で死去した。生前には児童性的虐待の疑惑が取り沙汰されたが、本人は一貫して無実を主張していた。1982年に発売されたアルバム『スリラー』は、現在までに推定7000万枚から1億枚が販売されたとされており、ギネス世界記録において「世界で最も売れたアルバム」と認定されている。「キング・オブ・ポップ」としての評価は現在も揺るがない。(翻訳:編集部)

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