チャールズ国王の「大炎上肖像画」習作も展示。バッキンガム宮殿の名画展示室が拡張リニューアル
バッキンガム宮殿内の「ピクチャー・ギャラリー」が大規模改修を終えた。展示作品は従来の63点から120点に増え、フェルメールやカラヴァッジョの名画に加え、チャールズ3世の公式肖像画の習作も新たに公開される。
バッキンガム宮殿内にある広間「ピクチャー・ギャラリー」の大規模リニューアルが完了した。改修後のギャラリーには、従来の63点を大きく上回る120点の絵画が壁一面に並ぶ。展示作品が拡充されたほか、壁布もコーラル色のベルベットから緑色のダマスク織に張り替えられ、最新の照明設備が導入された。
ピクチャー・ギャラリーは、バッキンガム宮殿の前身にあたるバッキンガム・ハウスが拡張される際、ジョージ4世のコレクションを展示する空間として設計された。現在は、イギリス王室が国家元首をはじめとする賓客を迎え、レセプションや祝賀会を開く場としても使われている。夏には一般公開され、毎年50万人以上が訪れる。
展示室には、ティツィアーノやフェルメール、カラヴァッジョなど、ロイヤル・コレクションが所蔵するオールドマスターの名画が並ぶ。今年からは、作者であるジョナサン・ヨーから寄贈されたチャールズ3世の公式肖像画の習作も新たに公開される。
バッキンガム宮殿の東に位置する「ドレイパーズ・ホール」で常設展示されている完成作は、2024年5月に発表されたが、その大胆な色彩をめぐって多くの批判を招いた。この習作には、高さ2メートル30センチに及ぶ完成作と同じく、ウェールズ衛兵の制服をまとったチャールズ国王が正面を向き、腰の前で重ねた両手で剣を支える姿が描かれている。一方、単色に近い血のような赤に覆われた完成作に対し、習作の背景には力強い筆跡が残り、ピンクやオレンジ、バイオレットの色彩が幾重にも重ねられている。どちらにも共通するのは、国王の右肩付近に描かれた1羽の蝶だ。
肖像画を依頼したのは、毛織物商の同業組合を起源とする慈善団体、ドレイパーズ・カンパニーだ。肖像画の制作はチャールズ国王が皇太子だった2021年に開始され、4度にわたってヨウの前でポーズをとったという。完成版は、習作が展示されるバッキンガム宮殿の東に位置する「ドレイパーズ・ホール」で常設展示されている。ヨーはこれまでにも、パキスタン出身の人権活動家であるマララ・ユスフザイや博物学者のデヴィッド・アッテンボロー、アーティストのダミアン・ハーストなど、幅広い著名人の肖像画を同様の作風で手がけてきた。(翻訳:編集部)
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